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高市内閣の消費税減税はいつから?食料品は2027年4月から2年間1%|支援金・財源・2年後を整理

高市内閣の消費税減税は、スーパーなどで買う食料品(いま税率8%の飲食料品)の消費税を、2027年4月1日から2年間だけ1%に下げる計画です。政府は2026年10月9日に関連法案を閣議決定して国会に提出し、10月20日に衆議院で審議が始まりました。まだ法律として成立はしていません。

税率は「ゼロ」ではなく1%で、残りの1%分は、中低所得の働く人に「就業者負担軽減支援金」を支給して、全体で「実質ゼロ化」するというのが政府の説明です。外食やお酒は対象外で、2年後の2029年4月には8%に戻す方針です。

この記事では、いつから何が安くなるのか、支援金は誰がもらえるのか、財源と国会の見通し、2年後はどうなるのかを、政府の法案資料と報道をもとに順番に整理します。後半では、4月をまたぐ時期に店の値札が8%のままでもよい「表示の特例」や、定期便・通販の注意点も紹介します。


高市内閣の消費税減税|いつから・何が変わる?早見表

項目内容
対象軽減税率の対象となっている飲食料品(いま8%の物。範囲は変わらない)
税率8% → 1%(国税0.78%と地方消費税0.22%相当の合計)
期間2027年4月1日〜2029年3月31日の2年間
対象外外食・ケータリング、お酒(10%のまま)。週2回以上発行の新聞の定期購読(8%のまま)
あわせて始まる給付就業者負担軽減支援金(中低所得の働く人が対象。金額や所得の基準は政令で決める)
財源赤字国債(特例公債)に頼らず、補助金・租税特別措置の見直しなどで確保すると法案に明記
法案の状況2026年10月9日に閣議決定・国会提出。10月20日に衆議院で審議入り
首相の説明国民1人あたりの負担軽減は年間約3.6万円(国と地方の減収額を人口で割った計算)

出典:法律案の概要(内閣官房・財務省)、大綱の概要資料(内閣官房)、時事通信(10月9日)、NHK(10月20日)。

1%になる物・ならない物

消費税が1%になる食料品と、外食・お酒・新聞など対象外の物を比べた図
区分消費税率(2027年4月〜2029年3月)
スーパーやコンビニで買う食料品1%
テイクアウト・出前の食品1%(いまも軽減税率8%の対象)
外食・ケータリング10%のまま
お酒10%のまま
新聞の定期購読(週2回以上発行)8%のまま(今回の引き下げの対象外)

大綱では、1%になる飲食料品の範囲は「税率8%時から変更はない」とされています(大綱の概要資料)。外食とテイクアウトの税率差は、いまの2%(10%と8%)から9%(10%と1%)に広がります。政府は外食事業者について、テイクアウトなどの多角化を支援する方針を示しています。

税率が変わる前後2か月は、値札と支払額が違うことがある

消費税率が変わる前後2か月の値札の表示の特例を示す図

税率が変わる前後は、店の値札がすぐに切り替わらないことがあります。法案では、総額表示(税込価格の表示)の義務は残したうえで、次の期間に限って特例を設けています。

期間その時の税率表示してよい価格
2027年2月1日〜3月31日8%1%で計算した税込価格でもよい
2027年4月1日〜5月31日1%8%で計算した税込価格でもよい
2029年2月1日〜3月31日1%8%で計算した税込価格でもよい
2029年4月1日〜5月31日8%1%で計算した税込価格でもよい

いずれも、総額表示にすぐ対応するのが難しい事情があり、表示した価格が本来の税込価格だと誤認されないための措置を取っている場合に限られます(法律案要綱)。2027年4月になっても、レジで払う金額と値札が違うことがあると知っておくと、戸惑わずに済みます。

定期便・通販は「前払い」に注意

食材の定期便のように、先に1年分を払って毎月届く「予約販売」には経過措置があります。2027年1月1日より前に契約し、4月1日より前に代金を受け取っている場合は、引き下げ前の8%で申告することになります。通信販売でも、1月1日より前に条件が示され、4月1日より前に申し込んだものは同じ扱いです(大綱の概要資料)。年をまたぐ定期便を申し込むときは、税率の扱いを店に確認しておきましょう。


残りの1%分は「就業者負担軽減支援金」|誰がいくらもらえる?

今回の法案は、消費税の引き下げと、新しい給付の「就業者負担軽減支援金」をセットにしています。政府は2029年度から「所得に連動したきめ細かな給付」を本格的に始める予定で、それまでの「つなぎ」として、2年間の1%への引き下げと、1%相当分の範囲での支援金を組み合わせるとしています(内閣官房)。

項目法案・大綱の内容
対象中低所得の働く人。勤労所得が一定額を超え、合計所得が一定額以下で、税・社会保険料の負担が一定額を超える人(2029年度からは配偶者の所得の要件も加わる)
金額前年の所得や子どもの数などに応じて政令で決める。2027・2028年度は16歳未満の扶養親族の数で加算
支給原則として毎年1回。2029年4月には、新制度の半年分相当を先に支給する
手続き住んでいる市区町村に請求して認定を受ける。公金受取口座を登録している人は、請求なしで市区町村が認定できる
費用の負担3分の2以上を国が負担し、残りを都道府県と市区町村が半分ずつ
始まる時期2027年4月から導入(法案の施行日)

出典:法律案の概要、大綱の概要資料。いちばん気になる「年収いくらまでが対象で、いくらもらえるか」は、法案では政令に任されていて、まだ決まっていません。首相は国会で、支給要件の考え方は法案に規定しており、国会審議で示すと答弁しています(時事通信)。

政府は2026年9月29日、支援金の準備に必要な経費として約338億円の予備費の使用を決めました(内閣官房の事務連絡)。給付が「いつ」「どう」始まるのかは、こちらの記事でも詳しくまとめています。


家計はいくら軽くなる?「1人3.6万円」の中身

高市首相は10月9日の参議院本会議で、食料品の消費税減税による負担軽減は国民1人あたり約3.6万円になると答弁しました。これは国と地方の減収額を人口で単純に割った数字です(時事通信)。首相は、税率を下げた分は基本的に価格に反映されるとの見方も示しています。

自分の家計で考える場合は、毎月の食料品の代金で計算すると分かりやすくなります。次の表は、税抜の食費をもとにした仮の計算です。

毎月の食料品(税抜)8%の消費税1%の消費税1か月の差1年の差
3万円2,400円300円2,100円25,200円
4万円3,200円400円2,800円33,600円
5万円4,000円500円3,500円42,000円
6万円4,800円600円4,200円50,400円

実際にいくら安くなるかは、店が税率の引き下げ分をどれだけ価格に反映するかで変わります。外食やお酒の代金は計算に含めないでください。


財源はどうする?2年で約10兆円

報道によると、減税と支援金を合わせて2年間で約10兆円が必要とされています(時事通信)。法案では、財源を特例公債(赤字国債)に頼らず、補助金や租税特別措置の見直しなど、歳出・歳入全般の見直しで確保すると定めています。具体的な財源は、年末の来年度予算編成に委ねられました。

論点政府の説明
国の財源赤字国債に頼らず、補助金・租税特別措置の適正化、税以外の収入の確保などで確保する(法案・大綱)
地方の減収地方消費税の減収分は、全額を地方特例交付金で補塡する(法案)
国債高市首相は10月19日の参議院予算委員会で、歳出・歳入の見直しを進めたうえで、予算全体で国債の発行額を適切にコントロールすると答弁(NHK)
事業者の準備中小企業などのスマートレジ導入やPOSレジ改修の支援に、予備費781億円を使う(財務相、9月29日)

出典:法律案の概要、大綱の概要資料、NHK(10月19日)、財務大臣の記者会見(9月29日)。


国会で成立する?これまでの流れと今後の見通し

首相の表明から法案提出、2027年4月の引き下げ開始、2029年3月の終了までの流れを示す年表
日付できごと
2026年7月29日社会保障国民会議が中間とりまとめ
7月30日高市首相が、食料品の消費税を2027年4月から2年間1%にする方針を表明
8月5日「給付付き税額控除」の制度導入の基本方針を閣議決定
9月15日消費税率の引き下げと支援金の導入に関する大綱を閣議決定
9月29日レジ改修支援や支援金の準備に予備費を使うことを閣議決定
10月9日関連法案を閣議決定し、国会(第222回臨時国会)に提出
10月20日衆議院本会議で審議入り
12月12日今国会の会期末(報道)

出典:内閣官房、国会提出法案(内閣官房)、時事通信。

共同通信によると、与党は参議院で過半数に届いておらず、法案の成立には野党の協力が必要です。野党側は、約10兆円の財源や給付の中身があいまいだと指摘しています(共同通信)。国会では、支援金の対象を広げるなど、野党の主張をどこまで取り入れるかが焦点になっています。

  • 国民民主党:住民税の減税などで負担を軽くする対案を提出(NHK)
  • 参政党:全品目の一律減税を求めた。首相は年金・医療・介護などへの影響を理由に反論(時事通信)
  • 公明党:支援金の対象者を示すよう求めた(時事通信)

2年後は本当に8%に戻る?

法案は2029年3月31日までの措置で、経済状況に応じて期間を延ばせる「景気条項」は入っていません。

高市首相は7月30日の会見で、2年後に税率を確実に元に戻すと述べました(時事通信)。10月20日の衆議院本会議では、税率を戻すときに引き上げ延期を問う解散は想定していないとし、2年後に自身が首相でなかった場合も、与党の首相が8%に戻すとの考えを示しました(共同通信など)。野党は、その約束を誰がどう担保するのかを追及しています。

高市内閣のこれまでの動きや、2026年の衆院選の結果は、こちらの記事で整理しています。


お店や農家への影響は?事業者向けの特例

食料品を売る事業者には、税率が1%になることで仕入れのときに払った消費税を回収しにくくなる、という問題があります。法案と大綱では、次のような手当てが示されています。

対象主な措置
簡易課税の事業者食料品の販売について税額が発生しない特例(売上税額と同額の仕入税額を控除)
本則課税に移りたい事業者届出の期限を課税期間の末日まで延ばす特例、簡易課税の「2年縛り」を外す特例
中間申告1%で計算し直した前年の税額をもとに中間申告できる
農林漁業者資金繰りの支援。簡易課税・免税の農林漁業者には、売上高を踏まえた金額を給付する仕組みを導入
外食事業者資金繰りや省力化の支援。テイクアウトなどへの多角化を支援

出典:大綱の概要資料、法律案の概要。支援の具体的な内容は、予算編成の中で決めるとされています。


よくある質問

食料品の消費税はいつから1%になりますか?

政府の法案では2027年4月1日からです。法案は国会で審議中で、まだ成立していません。それまでは今と同じ8%です。

「消費税ゼロ」ではないのですか?

税率は1%です。政府は、1%に下げたうえで、消費税1%相当分の範囲で就業者負担軽減支援金を支給し、全体で「実質ゼロ化」するとしています。

外食やお酒も安くなりますか?

対象外です。外食・ケータリングとお酒は10%のままです。テイクアウトや出前の食品は、いまの軽減税率と同じく対象になります。

新聞は1%になりますか?

なりません。週2回以上発行される新聞の定期購読は、軽減税率の8%のままです。

支援金は誰がいくらもらえますか?

中低所得の働く人が対象ですが、年収の基準や金額は政令で決めるとされ、まだ決まっていません。公金受取口座を登録している人は、請求しなくても市区町村が認定できる仕組みです。

2年後はどうなりますか?

2029年4月に8%へ戻す方針です。法案に期間を延ばす「景気条項」はなく、首相は確実に戻すと説明しています。

1人3.6万円はもらえるお金ですか?

現金でもらえる金額ではありません。国と地方の減収額を人口で割った、負担軽減の目安です。実際の効果は、食費や店の価格設定で変わります。


減税が始まるまでに、家計でできること

食料品の消費税が下がるのは、早くても2027年4月からです。それまでの物価高への備えとして、家にある使わない物の値段を確かめておくのも一つの方法です。メルカリの持ち物査定を使うと、写真を撮るだけで相場の目安が分かります。

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内閣官房の公式ページで法案と大綱を確認する

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