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沖縄県知事選2026|玉城デニー・古謝玄太の公約と違い、最新情勢を詳しく比較

2026年の沖縄県知事選は、9月13日(日)が投開票日です。3選を目指す現職の玉城デニー氏と、前那覇市副市長の古謝玄太氏が主要な候補として注目されていますが、立候補者は両氏を含む6人です。9月11日時点で当落や得票数は確定していません。

今回の選挙では、物価高への対応、県民所得、子育て支援、観光、交通、離島の暮らし、米軍基地と安全保障が論点になっています。玉城氏は県政の継続と生活支援の拡充を、古謝氏は県政の刷新と経済成長を訴えています。ただし、両氏とも経済と福祉の政策を提示しており、一つの争点だけでは違いを捉えきれません。

この記事では、県選挙管理委員会の資料、候補者の2026年公約、報道各社の情勢調査を基に、両氏の経歴と政策を比較します。公約は今後の提案、情勢調査は調査時点の分析として扱い、実施が決まった制度や確認できる統計と区別します。情報の確認日は2026年9月11日です。

沖縄県知事選2026の投票日と立候補者

県選管の特設ページによると、知事選の告示日は8月27日、選挙期日は9月13日です。同日には、うるま市選挙区と島尻・南城市選挙区の県議会議員補欠選挙も行われます。知事選と県議補選では対象地域が異なるため、自分に届いた投票所入場券などで確認してください。出典:沖縄県選挙管理委員会・2026年選挙特設ページ

届出順候補者名年齢・現新党派
1古謝玄太(届出名:古謝げんた)42歳・新人無所属
2兼島俊(届出名:カネシマシュン)48歳・新人無所属
3末吉正弘(届出名:すえよしまさひろ)73歳・新人無所属
4玉城デニー66歳・現職無所属
5比嘉隆(届出名:ヒガタカシ)49歳・新人無所属
6屋良朝助74歳・新人琉球独立党

氏名・党派は県選管の候補者情報、年齢と現新は沖縄テレビの選挙特設ページを参照しています。報道で「事実上の一騎打ち」と表現されても、候補者が2人という意味ではありません。全候補者の訴えを確認できる選挙公報も、県選管のページから閲覧できます。

候補者情報と政党の推薦は別の項目です。「無所属」で立候補していても、政党や地域組織から推薦・支援を受けることがあります。党派の欄だけを見て、政党との関係がないと判断することはできません。


玉城デニー氏と古謝玄太氏はどんな人物か

玉城氏は沖縄市議、衆院議員を経て知事2期

玉城氏は1959年10月13日生まれ、旧与那城村、現在のうるま市出身です。選挙公報の略歴では、福祉の仕事、内装業、ラジオパーソナリティーなどを経験した後、2002年に沖縄市議、2009年に衆院議員となり、2018年に沖縄県知事に就任しています。今回は知事として3期目を目指します。出典:玉城氏の2026年選挙公報

現職の評価では、掲げる政策に加えて、これまでの執行状況が問われます。例えば支援制度をつくったことと、必要な世帯に支援が届いたことは、評価の段階が異なります。予算、利用者数、地域差、相談窓口の使いやすさまで見れば、継続する施策と改善が必要な施策を具体的に考えられます。

古謝氏は総務省などを経て那覇市副市長を務めた新人

古謝氏は1983年生まれ、那覇市出身です。東京大学薬学部を卒業し、総務省、地方自治体、民間企業などで勤務しました。選挙公報では、那覇市副市長を2022年12月から2026年2月まで務めた経歴が示されています。県知事選では新人で、県薬剤師会副会長の肩書も掲げています。出典:古謝氏の2026年選挙公報

古謝氏は、国、県、市町村、経済界の連携を訴えています。新人候補を評価する際は、経歴そのものと、その経験を県全域の行政でどう生かすかを分けて考える必要があります。那覇市での経験を、人口規模や交通条件の異なる離島・北部に展開する際の仕組みも確認したい点です。

推薦と支援の違いにも注意

古謝氏の選挙公報には、自民党、日本維新の会、国民民主党、参政党、日本保守党と、公明党沖縄県本部の推薦が記されています。公明党については、県本部の推薦であることまで含めて記載するのが正確です。

一方、時事通信の9月5日報道は、玉城氏が今回は立憲民主、共産、社民各党の推薦を求めず、県民党を掲げていると伝えています。同時に、これらの政党の支持層から支援を受けていることは情勢調査でも報じられています。従来の支援関係を、そのまま今回の正式な推薦一覧として扱うのは適切ではありません。出典:時事通信・国と沖縄の関係を巡る知事選報道

両氏の主な政策を比較すると何が違うのか

論点玉城デニー氏古謝玄太氏
所得・経済県内に利益が巡る経済づくり、企業の生産性向上と賃上げを重視1人当たり県民所得500万円の10年目標、新産業・民間投資を重視
子育て医療費、給食費、保育の入所待ち、病児保育利用料の「4つのゼロ」子育て予算1000億円を目標に、保育・教育・給食費の無償化を推進
観光受入環境、働く人の待遇、自然・文化の保全観光消費2兆円を目標に、航空路線と高付加価値観光を拡充
交通鉄軌道、モノレール延伸などとまちづくりを一体で推進自動運転などの新技術、交通ネットワークとインフラ整備を推進
辺野古移設中止を求め、普天間の早期運用停止・閉鎖・返還を要求容認し、普天間の危険性除去と返還条件の明確化を要求
自衛隊の南西シフト評価せず、長距離ミサイル配備に反対一定の自衛力に理解を示し、基地負担との均衡と地元への説明を要求
PFAS問題基地内調査、原因究明と対策を要求基地内調査が必要とし、手続きの改善と対策を要求

比較表は玉城氏の2026年政策古謝氏の政策OTV政策アンケートなどを短く整理したものです。公約の全項目や実施条件を網羅した表ではありません。以下では、数字や政策手段の意味を詳しく見ていきます。

県民所得と物価高対策:「倍増」は何を指すのか

古謝氏の500万円は1人当たり県民所得の目標

古謝氏は公式政策で、1人当たり県民所得を231.5万円から500万円に引き上げる目標を掲げています。OTVへの回答では、その期間を10年としています。企業の生産性を高めるためのデジタル化やAI導入支援、新たな産業の育成などを通じて、所得の拡大を図るという提案です。出典:古謝氏の主要政策OTV・古謝氏の回答

ただし、1人当たり県民所得は、県民一人一人の給料や手取り額を示す数字ではありません。沖縄県の説明では、雇用者報酬、財産所得、企業所得を合わせた県民所得を、県人口で割った指標です。子どもや就業していない人も分母に含まれます。県の令和5年度資料では231万5千円で、前年度比5.1%増となっています。出典:沖縄県・県民経済計算の説明令和5年度県民経済計算の概要

したがって、目標を達成した場合でも、全員の給与が同じ割合で増えると約束されたことにはなりません。企業利益の増加が先行する場合、雇用や賃金への波及には時間差が生じ得ます。暮らしへの効果を確かめるには、平均的な指標とともに、賃金の分布、非正規雇用の待遇、生活費の変化を見る必要があります。

231.5万円から500万円への増加率は約116%です。単純に10年間で同じ割合ずつ増えると仮定すると、年平均約8.0%の伸びに相当します。これは掲載数値からの本記事の計算で、実現可能性の予測ではありません。また、10年目標は知事の1期4年より長いため、最初の任期でどの水準まで進めるのかという中間目標が重要になります。

玉城氏は成長の利益を県内の企業や家計に届ける考え

玉城氏は、県内で生まれた需要や利益が地域の企業、働く人、子どもたちに届く経済づくりを掲げています。新産業の育成に加え、中小企業の資金調達やデジタル化、県内企業への発注などを政策に位置付けています。出典:玉城氏の2026年政策・経済分野

この考え方を検討するには、観光客や投資の増加だけでなく、県産品の調達や地元企業への発注がどれだけ増えたかを見る方法があります。ただし、地域内でお金が巡ることを目指しても、生産量、人材、品質、価格の条件が整わなければ需要に応えられません。具体的な支援対象と成果の測り方が問われます。

両氏の経済政策には、生産性向上や新産業育成という共通点があります。比較の中心になるのは、目標値の大きさだけでなく、どの企業や働き手を支え、いつまでに、どの指標で成果を示すかです。短期の家計支援と、数年かけて効果が出る産業政策を分けると、現在の物価高への対応も評価しやすくなります。

子育て・教育:無償化の範囲と使いやすさを比較

玉城氏の「4つのゼロ」

玉城氏の選挙公報では、18歳までの窓口医療費無料化の拡大、学校給食費無償化の拡充、保育の入所待ち解消、病児保育利用料の無償化が示されています。利用料金への支援だけでなく、保育士の確保や待遇改善によってサービスを利用できる状態をつくるという提案です。出典:玉城氏の選挙公報

「ゼロ」という表現でも、医療費や給食費は家計負担の話、入所待ちは受入体制の話です。費用を無料にする施策と、利用枠を確保する施策は実現に必要な条件が違います。また、公約にある拡充は、現時点ですべての地域・年齢に同じ支援が実施されていることを意味しません。

古謝氏は子育て予算1000億円を提示

古謝氏は、公式政策に令和8年度当初予算の県こども未来部予算552億円を比較の起点として掲げ、子育て予算1000億円を目標にしています。保育料、教育費、給食費の無償化のほか、妊娠・出産期の負担軽減や保育現場の処遇改善を示しています。この552億円と1000億円は候補者の政策資料に記載された比較です。出典:古謝氏の政策・子育て支援

1000億円は552億円の約1.81倍です。「倍増」という訴えと、資料に示された具体的な金額は区別して読む必要があります。さらに、部局全体の予算と特定の給付制度の予算は対象範囲が違います。増加分が何に配分され、毎年度続けられるのかが実質的な比較ポイントです。

教育では古謝氏が、学校外の学習機会を支える「まなびクーポン」の全県展開を促進する考えも示しています。玉城氏は給付型奨学金や進学支援、学びの多様化への支援を掲げています。出典:QAB・候補予定者への単独インタビュー玉城氏の教育・若者政策

子育て支援を比べる際は、対象年齢、所得制限、自治体ごとの負担、利用できる施設、申請方法を確認すると具体像が見えます。例えば利用料が無料でも近隣に施設がなければ、送迎の時間や交通費は残ります。制度を新設した件数と、支援を実際に受けられた人数を合わせて見ることが大切です。

観光政策:消費拡大を住民の暮らしにつなげられるか

古謝氏は観光消費2兆円を目標に、海外航空路線の誘致や、国際会議、リゾートウエディングなど消費単価の高い旅行需要の取り込みを示しています。玉城氏は観光の受入環境、従事者の待遇、自然・文化の保全を含む持続可能性を政策に掲げています。出典:古謝氏の観光政策玉城氏の観光政策

観光消費は、人数と1人当たりの支出の両方で変化します。宿泊日数が延びる、県産品の購入が増える、繁忙期以外の需要が育つといった変化でも拡大します。政策の成果を測るには総額に加え、利益が県内に残る割合や雇用条件、地域ごとの負担を確認する必要があります。

ここで次期県政に関係する制度が宿泊税です。沖縄県は、2027年2月1日以後の宿泊から課税を始めると案内しています。1月31日から2月1日にかけての宿泊は除かれます。原則として素泊まり料金の千円未満を切り捨てた額に2%を課し、1人1泊当たりの上限は2000円です。出典:沖縄県・宿泊税の宿泊者向けQ&A

これは将来の候補者の提案と区別すべき、県が課税開始を案内している制度です。税収の使い道を考える際は、観光客の利便性だけでなく、自然環境や文化の保全、受入地域の暮らしにどう還元するかが課題になります。来訪者の増加と住民の満足度を同時に確かめられる指標が必要です。

交通・まちづくり:鉄軌道と新技術をどう進めるか

玉城氏は、本島を南北につなぐ鉄軌道、モノレールの延伸、LRT・BRTなどを、まちづくりと一体で進める構想を示しています。LRTは軽量の車両などを使う都市交通、BRTはバスを活用した高速輸送システムです。学生のバス・モノレール利用負担を軽減する提案もあります。出典:玉城氏の選挙公報

古謝氏は、道路網や空港・港湾の整備とともに、自動運転の実証・実装、防災機能を備える地下道の検討などを掲げています。政策発表資料では、路線バスを含む交通ネットワークの改善も扱っています。出典:古謝氏・8月14日政策発表資料

このため、両氏の違いを「鉄道だけ」「道路だけ」と説明すると不正確になります。公共交通、道路、新技術をどの順番で整備し、地域ごとにどう組み合わせるかが比較の焦点です。長期構想については、調査、ルート選定、財源協議、建設、運営という段階を分け、次の4年間で何を完了するのかを確認する必要があります。

交通政策の効果には、所要時間の短縮だけでなく、車を運転しない人が通学、通院、買い物を続けられることも含まれます。新しい設備を整備しても、運行本数が少なかったり、目的地までの乗り継ぎが不便だったりすれば利用は広がりません。建設費とともに、運営費、担い手の確保、利用料金を含めた計画が重要です。

また、自動運転には新たな移動手段としての可能性がありますが、実証を実施したことと、日常的に安定した輸送サービスを提供できることは別です。鉄軌道も、導入への賛意と着工・開業の決定は同じではありません。構想段階の政策を、すでに実現が確定した交通手段として受け取らないようにしましょう。

離島・医療・住宅:本島全体の平均では見えない課題

玉城氏は選挙公報で、専門医の巡回診療や遠隔医療の拡充、島外通院の交通費・宿泊費支援を掲げています。古謝氏の政策発表資料にも、離島患者の渡航費助成の拡充、医療・福祉などを支える人材の定着支援が盛り込まれています。方向性が重なる分野です。出典:玉城氏の選挙公報古謝氏の政策発表資料

離島での通院負担を考えるとき、診察代だけでは実態を捉えられません。島外で診療を受ける場合には、交通費、宿泊費、付き添いの人の費用や休業も家計に関わります。助成の対象が患者本人だけなのか、付き添いも含むのか、悪天候で帰れない場合をどう扱うかで、制度の使いやすさは変わります。

古謝氏は、離島や北部の住宅不足に対し、公有地の貸付や既存住宅の活用なども提案しています。医療・教育の担い手を確保するには、採用を増やすだけでなく、その人が地域で住み続けられる条件が必要という観点です。玉城氏も、2026年政策で離島の定住条件整備を位置付けています。出典:古謝氏の地域振興政策玉城氏の離島振興政策

同じ「離島支援」でも、人口、医療施設、航路、進学先は島によって異なります。県全体の平均値が改善しても、特定の島で利用できるサービスが減っていれば、住民の生活は改善したとは言い切れません。補助金の総額に加え、通院できる頻度、欠航時の対応、住居の確保など、地域単位での結果が問われます。


辺野古移設:立場が分かれる最大の争点の一つ

玉城氏は中止を求め、日米と県の協議を提案

玉城氏は、普天間飛行場の早期の運用停止、閉鎖・返還を求め、辺野古での新基地建設に反対する立場です。OTVへの回答では、日米両政府と沖縄県の3者が参加する協議の場を設けるよう求める考えを示しています。出典:OTV・玉城氏の基地政策に関する回答

この政策で確認すべきなのは、反対の意思を示すことと、政府の方針を変更させる具体的な道筋の関係です。どの条件で交渉を始め、協議が進まない場合にどう対応するのか。普天間周辺の危険性を当面どう軽減するかも、長期的な返還の議論と並行して問われます。

古謝氏は移設を容認し、返還の条件と時期を求める

古謝氏は、普天間の危険性を早く除去するため、辺野古移設を容認するとしています。一方、OTVへの回答では、辺野古を唯一の解決策と考えているわけではないとも説明し、政府に返還条件の整理と時期の明確化を求めています。出典:OTV・古謝氏の基地政策に関する回答

この政策では、国との協力が具体的に何を前進させるのかが焦点です。工事の進捗、返還条件の整理、騒音や事故リスクの軽減、跡地利用の準備は、それぞれ異なる課題です。移設を容認したことだけで、返還日が自動的に確定するわけではありません。

2026年7月の防衛省説明では工事が進行中

防衛省は7月17日の会見で、前日の16日に日米合同委員会で調整が整い、事業の埋立て・地盤改良工事の実施についてすべて合意がなされたと説明しました。また、2026年6月に大浦湾側で新たな埋立工事に着手したとしています。出典:防衛省・2026年7月17日報道官会見

これは政府が説明した手続きと進捗の事実です。それに対する玉城氏の反対と古謝氏の容認は、政治的な立場です。知事選は県民の意思を示す機会ですが、その結果と日米間の合意・工事の変更を同じ出来事として扱うことはできません。選挙後には、どちらの候補が選ばれても、県が求める内容と政府の回答を具体的に追う必要があります。

南西シフトと住民避難:抑止、対話、備えをどう両立するか

自衛隊の「南西シフト」は、南西地域での防衛体制強化を巡る議論です。玉城氏はOTVアンケートで評価しないと回答し、長距離ミサイル配備への反対や、対話による緊張緩和を重視しています。古謝氏は「どちらとも言えない」とし、一定の自衛力に理解を示しながら、基地負担軽減との均衡や地元への説明を条件に挙げています。出典:OTV政策アンケートの比較

両氏の回答からは、防衛力を高めることによる効果と、負担や緊張が増す懸念をどう評価するかに違いがあると読み取れます。一方、古謝氏の立場をあらゆる配備の無条件受入れと説明したり、玉城氏の立場を住民の安全確保そのものへの反対と説明したりすることは、回答内容を正確に反映しません。

住民避難計画については、両氏ともOTVの設問に「どちらとも言えない」と回答しています。玉城氏は紛争予防の外交とともに国民保護措置の実効性を挙げ、古謝氏も備えの必要性を認めつつ輸送や受入れなどの課題を指摘しています。出典:玉城氏の回答古謝氏の回答

避難計画は、賛否の一言だけでは評価できません。必要な航空機や船舶を確保できるか、支援が必要な人が移動できるか、受入先で生活を維持できるかといった実施条件があるためです。同時に、計画の準備が進んでいることと、実際に避難を要する事態が起きるという予測は別です。不安をあおる断定を避け、候補者がどの課題を解決しようとしているのかを見ることが重要です。

PFASと水の安全:基地への立場だけでは分かれない政策

PFAS問題について、OTVアンケートでは両氏とも米軍基地内への立入り調査が必要としています。玉城氏は原因究明と対策を日米側に求め、古謝氏は調査につながる手続きや協定の運用改善を求めています。辺野古移設への賛否が異なっても、立入り調査の必要性では共通しています。出典:OTV政策アンケート・PFAS関連項目

この問題では、水を利用する人の安全確保、汚染源の特定、費用負担の整理を分けて考えると論点が明確になります。候補者が求めていることと、すでに調査で確認されたことも区別が必要です。原因が疑われるという説明から、すべての場所で原因が確定していると広げて書くことはできません。

両氏の交渉方針を比較する際は、要請回数だけでなく、調査範囲、得られたデータ、公開の方法、対策の実施状況を確認する方法があります。県民への説明では、専門用語の説明や測定時点も欠かせません。この記事では個別地域の水質を判定せず、知事選における政策上の立場を整理しています。


最新の情勢調査:接戦報道と未定層をどう読むか

RBCの9月5~6日調査は両氏が激しく競り合う情勢

RBCは9月7日、5日と6日に電話とインターネットを組み合わせて調査し、1016件の回答を得たと公表しました。取材結果も加味し、古謝氏と玉城氏が激しく競り合う展開と分析しています。調査時点で約3割は投票先が未定、または分からないと回答しています。出典:RBC・選挙戦中盤の情勢調査

QABなどの共同調査では古謝氏が一歩リード

QABの9月7日報道は、沖縄タイムス社、朝日新聞社との共同調査について、5日と6日にインターネット調査会社4社のモニターから1260件の有効回答を得たと説明しています。取材も加味した分析は、古謝氏が一歩リードし玉城氏が激しく追う展開です。約4割は投票態度を明らかにしていません。出典:QAB・県知事選情勢調査

同じ時期の調査でも、調査方法や集計・分析の仕方は異なります。また、QABの報道では情勢をみるインターネット調査と、基地政策などを聞く電話調査の説明が分かれています。記事の中の異なる調査の人数や割合を混ぜないことが大切です。

これらは投票結果ではなく、9月5~6日時点の回答と取材に基づく分析です。9月11日に読む記事であっても、調査日が11日に更新されたわけではありません。「競り合う」「一歩リード」という表現から独自に得票率や当選確率を作ることもできません。

約3割と約4割という数字も、両調査で設問や対象が同一とは限らないため、単純な増減比較には使えません。未定の人が全員同じ候補に向かうという根拠もありません。投票行動、今後の訴え、地域ごとの動きで結果が変わり得ることを含めて読む必要があります。

ネット上の情報:画像や短い動画を公約と混同しない

日本ファクトチェックセンターは8月26日、古謝氏の写真と政治的な文言を組み合わせたポスター風画像について、陣営が作成したものではないと報じました。陣営への取材でも、その発信を否定したとしています。候補者の顔や名前があるだけで、公式の発信とは判断できません。出典:日本ファクトチェックセンターの検証

選挙関連の投稿を確認するときは、まず発信元、発信日、元の資料へのリンクを確かめます。支持者の感想、対立候補への批判、候補者本人の説明はそれぞれ別です。古い選挙の公約が検索に出ることもあるため、2026年の資料かどうかも確認しましょう。

短い発言の切り抜きは、質問や前後の説明が省かれている場合があります。政策への批判を検討する際も、相手の主張を正確に把握することが出発点です。共有する前に、選挙公報、公式政策、会見の全文、独立した検証記事へ戻ることで、誤った前提に基づく判断を減らせます。

公約の実現性を見るときに確認したい財源と工程

古謝氏は財源について、国の交付金の活用、沖縄振興予算などの増額交渉、既存事業の見直し、経済成長による税収増を挙げています。玉城氏は物価高に対応する予算の執行や、追加の補正予算で支援を強化する考えを示しています。いずれも、候補者が説明している財源・予算運営の方針です。出典:古謝氏の回答玉城氏の回答

公約の財源を考える際は、一時的な給付と、毎年費用が発生する制度を分ける必要があります。臨時の収入で始められる事業でも、翌年以降に続けるには継続的な財源が要ります。また、経済成長による税収増を見込む場合、想定より伸びなかったときの優先順位が重要です。

国への要請が必要な政策は、県が予算を組めば直ちに実施できる政策とは工程が異なります。例えば古謝氏の社会保険料引下げは、国に働きかける提案として説明されています。県独自の補助制度と国の制度変更を区別すれば、誰の判断が必要かを確認できます。

さらに、現職には過去の実績の検証、新人には提案の根拠と導入工程の説明が求められます。同じ物差しで比べるためには、対象者、必要額、開始時期、達成目標をそろえると有効です。すべての項目で一方が優れていると結論づけるよりも、争点ごとに確認できたことと未確定のことを整理する方が、政策の違いを捉えられます。

投票前の確認:期日前投票と公式の結果発表

投票日当日に都合がつかない場合は、期日前投票などの制度を確認してください。県選管は期日前投票所の一覧を公開していますが、会場によって開設期間と時間が異なります。例えば那覇市内でも、市役所と商業施設などの増設会場では開始時刻が異なります。出典:県選管・期日前投票所一覧

投票日や投票所の開閉時刻には地域による例外があるため、「県内の全投票所が同じ日時」と考えず、居住自治体の最新案内を確認してください。県選管の特設ページには投票所の時刻変更一覧も掲載されています。

9月13日の投開票後に結果を確認する際は、報道機関の当選確実という判断と、選管が集計した確定結果を区別します。得票数、投票率、当選者を追記する場合には、公表時刻と確定・途中の別を確認する必要があります。

現時点での比較では、玉城氏は生活支援と県内での経済循環、辺野古移設への反対を、古謝氏は所得・観光消費の拡大と官民の連携、移設容認を軸に訴えています。一方、子育て、離島の生活基盤、PFAS調査などには共通の方向もあります。候補者の名称や支援政党だけでなく、各政策の対象、財源、実施手順まで確認することが、今回の知事選を理解する手掛かりになります。

本記事は2026年9月11日確認時点の情報で作成しています。選挙の確定結果は未掲載です。年齢は今回の選挙報道・候補者資料の表記に基づきます。公約の内容は候補者の提案として紹介し、記事中の比較・計算はその趣旨を説明するために行っています。投票に関する最新情報は沖縄県選管の特設ページをご確認ください。

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