1. 日産の経営入れ替えが本格化 内田誠社長の退任とその背景

日産自動車は現在、経営体制の大幅な見直しを進めています。その中心にあるのが、内田誠社長の退任が濃厚となっているという動きです。
2020年から日産を率いてきた内田社長ですが、近年の業績低迷や経営改革の遅れが指摘されており、新たなリーダーシップが求められています。
内田社長の退任が濃厚となった理由
- 業績回復の遅れ
- 日産はここ数年、厳しい経営状況が続いており、2025年には最終赤字が約800億円に達すると見込まれています。
- アメリカ市場や中国市場での販売不振が大きく影響し、抜本的な経営改革が必要な状況です。
- 生産能力2割削減と人員削減の影響
- 内田社長は製造能力の2割削減と9000人の人員削減を発表しましたが、これが業績回復にどれほど寄与するのか疑問視されています。
- コスト削減だけではなく、新しい成長戦略が必要だとの声が高まっています。
- 取締役会での経営刷新の動き
- 2025年3月11日に行われる取締役会では、新たな経営体制が正式に決定される予定です。
- 内部では「より迅速な意思決定を可能にするため、経営陣の刷新が必要」という意見が強まっています。
経営体制の刷新を求める声
日産はかつてカルロス・ゴーン氏のもとで急成長を遂げましたが、近年は競争力の低下が指摘されています。
特に、EV(電気自動車)市場の競争激化や、コスト高騰による利益率の低下が課題となっています。
社内外からは、「よりグローバルな視点を持つリーダーが必要」という声も上がっており、次期CEO候補として外国人幹部が浮上する可能性もあります。
日産の経営入れ替えは、単なるトップ交代にとどまらず、企業の方向性そのものを変える大きな転換点となる可能性があります。
2. 新たな経営体制の候補 外国人幹部が浮上する可能性

日産の経営入れ替えが進む中で、次期CEO候補として外国人幹部が検討されているという報道が出ています。
これは、グローバル市場での競争力を強化し、海外での販売不振を打開するための戦略と考えられます。
新CEO候補に外国人幹部が浮上する背景
日産は日本国内だけでなく、アメリカや中国などの海外市場での業績が重要な企業です。
しかし、近年は特に中国市場での販売が振るわず、テスラやBYDといったEVメーカーに押される形となっています。
この状況を打開するために、海外市場に精通した経営者が必要との声が高まり、外国人幹部をCEOに据える案が浮上しているのです。
内部候補 vs. 外部候補 次期CEO選びのポイント
日産の次期CEO候補としては、内部昇格の可能性と、外部からの新たなリーダー招へいという2つのシナリオが考えられます。
内部候補
- ステファン・マルシア(最高財務責任者 CFO)
- 企業財務の安定化に貢献してきたが、日産の成長戦略には消極的との見方も。
- アシュワニ・グプタ(元最高執行責任者 COO)
- 以前からCEO候補とされていたが、内田社長と意見が対立し退任。
- 内田社長の側近幹部
- 現体制の継続路線となるが、経営改革の抜本的な変化は期待しにくい。
外部候補(外国人幹部の可能性)
- ルノーや他のグローバル自動車メーカーからの招へい
- グローバル市場に精通したリーダーの起用によって、海外市場の立て直しを狙う。
- ただし、日産の内部からの抵抗も予想される。
役員数2割削減 経営のスリム化と意思決定の迅速化
今回の経営入れ替えに伴い、日産は役員の数を2割削減する方針を示しています。
これは、意思決定のスピードを向上させることを目的としており、グローバルな経営環境に迅速に対応するための改革の一環です。
経営陣の削減によって、組織の意思決定がスムーズになる一方で、現場との連携が難しくなる可能性もあるため、バランスの取れた改革が求められるでしょう。
次期CEOの決定は2025年3月11日の取締役会で
新しい経営体制は、2025年3月11日に行われる取締役会で正式に決定される予定です。
この決定が、日産の今後の経営戦略を左右する重要な転換点となることは間違いありません。
日産は、新たなリーダーのもとでどのような改革を進めるのか?その動向に注目が集まります。
3. 日産の経営改革 9000人の人員削減と生産能力縮小の影響

日産は現在の経営難を打開するために、生産能力の2割削減と9000人の人員削減を計画しています。
この大規模なリストラ策は、コスト削減を目的としていますが、同時に企業の競争力を弱める可能性も指摘されています。
ここでは、その具体的な影響と課題について考察します。
生産能力2割削減の狙いと影響
日産は、世界各地の工場で生産能力を2割削減する計画を進めています。この決定の背景には、以下のような要因があります。
- 世界的なEV市場の変化
- EV(電気自動車)の急成長により、従来型のガソリン車やハイブリッド車の需要が減少。
- 生産ラインの見直しが求められている。
- 販売台数の低迷
- 中国市場ではBYDやテスラとの競争に敗れ、シェアを奪われている。
- アメリカ市場では、日産のブランド力が低下し、販売台数が伸び悩んでいる。
- 工場の稼働率低下による収益悪化
- 稼働率の低い工場を維持することはコストがかかるため、生産能力を縮小し、効率的な工場運営を目指す狙いがある。
しかし、この削減が短期的にコスト削減につながったとしても、長期的に日産の競争力を損なう可能性があります。
特に、今後のEV戦略において、十分な生産体制を確保できるのかが問われます。
9000人の人員削減がもたらす影響
日産は、世界中の拠点で9000人の人員削減を行う計画を発表しました。この決定は、主に以下の理由によるものです。
- 経営のスリム化によるコスト削減
- 人件費を削減し、財務の健全化を図る。
- 特に、国内外の生産拠点での削減が中心となる。
- 技術革新による労働力の変化
- 自動車産業では、AIやロボット技術の導入が進んでおり、工場の自動化が加速。
- これにより、従来の労働集約型の生産モデルが見直されている。
- EVシフトに伴う組織再編
- 内燃機関(エンジン)関連の技術者や生産スタッフの削減。
- EV関連の新規雇用とのバランス調整が必要。
経営改革が業績回復につながるのか?
9000人の削減と生産能力の縮小によって、一時的にはコスト削減効果が期待されます。
しかし、長期的な成長戦略がなければ、単なる縮小均衡に陥るリスクがあります。
- EV戦略の明確化が求められる
- 競争が激化するEV市場でどのようなポジションを取るのか?
- 新しい技術開発への投資は十分に確保できるのか?
- 人材戦略の見直し
- 経験豊富な技術者の流出をどう防ぐか?
- 削減した分のリソースをどこに再配分するのか?
経営改革は必要不可欠ですが、それが単なるコストカットに終わらず、日産の成長につながるかが問われています。
4. ホンダとの経営統合破談とその影響 日産は独自路線を歩むのか?

日産は、経営の立て直しを図るためにホンダとの経営統合を模索していましたが、この協議は最終的に破談となりました。
自動車業界では、近年のEVシフトやコスト削減の必要性から、企業間の提携や統合が進んでいます。
その流れの中で、なぜ日産とホンダの統合は実現しなかったのか、そしてこの破談が日産の今後にどのような影響を与えるのかを考察します。
ホンダとの統合協議が破談した理由
日産とホンダは、2024年後半から統合に向けた協議を進めていました。両社が統合することで、以下のようなメリットが期待されていました。
- EV・ハイブリッド技術の強化
- ホンダはハイブリッド技術に強みを持っており、日産のEV戦略と組み合わせることでシナジー効果を生み出せる可能性があった。
- 開発・生産コストの削減
- 両社が共同で車両開発や部品調達を行うことで、コスト削減が見込めた。
- EV専用プラットフォームを共同開発することで、競争力を高める狙いもあった。
- グローバル市場での競争力強化
- 日産は欧米市場での販売に強みを持ち、ホンダはアジア市場での存在感があるため、統合によってより強いグローバル企業になれる可能性があった。
しかし、最終的にこの統合は実現しませんでした。その主な理由として、経営方針の違いと自主独立路線の選択が挙げられます。
経営方針の違い
- ホンダは独自の技術開発にこだわる企業文化を持っており、他社との統合に慎重な姿勢を取っていた。
- 日産は業績回復のために統合を進めたかったが、ホンダ側が乗り気ではなかったという見方もある。
自主独立路線の選択
- ホンダはGM(ゼネラル・モーターズ)との協力を強化する道を選び、日産との統合の必要性が低下した。
- 日産も、ルノーとの関係を見直しながら、単独で経営を続ける方針を固めた。
経営統合破談による日産への影響
ホンダとの統合が実現しなかったことで、日産は単独での経営再建を迫られることになりました。
これにより、いくつかの課題が浮かび上がります。
1. EV市場での競争力確保が急務
- 世界の自動車メーカーは、EV開発に巨額の投資を行っており、単独で競争力を確保するのは難しくなっている。
- 統合が破談したことで、日産は独自にEV戦略を加速させる必要がある。
2. コスト削減策の見直し
- ホンダとの統合が実現していれば、開発・生産コストを分担できたが、単独でのコスト削減が必要になった。
- すでに進めている生産能力の2割削減や9000人の人員削減が、より厳しい形で実行される可能性がある。
3. 他社との新たな提携の可能性
- ホンダとの統合が破談したとはいえ、日産は今後も他の自動車メーカーやテクノロジー企業との提携を模索する可能性がある。
- たとえば、中国のEVメーカーやソフトウェア企業との協業が新たな選択肢として浮上するかもしれない。
日産は独自路線で生き残れるのか?
ホンダとの統合が実現しなかった以上、日産は独自に競争力を高めていく必要があります。
そのためには、EV市場での明確な戦略と、コスト削減だけに頼らない成長戦略が求められるでしょう。
今後、日産がどのような方向に進むのかは、3月11日の取締役会の決定次第ですが、新しい経営陣のもとでどのような戦略が打ち出されるのか、業界全体の注目が集まっています。
5. 今後の日産の展望 新経営陣の決定と企業再生の道筋

日産の経営入れ替えが進む中、3月11日の取締役会で新たな経営体制が決定される見通しです。
内田社長の退任が濃厚とされる一方で、新CEO候補として外国人幹部の名前が浮上しており、企業としての方向性が大きく変わる可能性があります。
ここでは、今後の日産がどのような経営方針を取るのか、再生への道筋を探ります。
3月11日の取締役会で何が決まるのか?
日産の取締役会では、以下の重要な経営課題について議論が行われる予定です。
- 新しいCEOの選出
- 外国人幹部が選ばれるのか、それとも内部昇格となるのか。
- 経営のグローバル化を推進するのか、日本企業としての独立性を重視するのか。
- 役員体制の刷新と意思決定の迅速化
- 役員数を2割削減する計画が正式に決定される可能性が高い。
- 意思決定プロセスの効率化と、迅速な経営判断を目指す。
- 業績回復に向けた具体的な戦略の策定
- 9000人の人員削減と生産能力縮小が本当に効果を発揮するのかを再検討。
- EV戦略や新市場開拓の具体的な施策を打ち出せるかが焦点となる。
アメリカ・中国市場の販売不振をどう立て直すのか?
日産はグローバル市場において厳しい状況に直面しています。
特に、アメリカと中国という2大市場での販売不振が、業績の足を引っ張っています。
アメリカ市場での課題と対策
- 日産はSUVやピックアップトラック市場での競争力を失いつつある。
- 電気自動車「アリア」の販売が期待ほど伸びておらず、テスラやフォードといった競合との差が広がっている。
- 対策として、新たなEVモデルの投入や、販売ネットワークの見直しが求められる。
中国市場での苦戦と打開策
- BYDやテスラといったEVメーカーにシェアを奪われている。
- 価格競争が激化しており、日産のコスト構造では利益を確保しづらい状況。
- 現地パートナーとの提携強化や、新たな戦略車種の投入が必要。
日産が持続可能な成長を実現するためのカギとは?
日産が今後の経営改革を成功させ、持続可能な成長を実現するためには、以下の3つのポイントが重要になります。
- EV戦略の再構築
- 現在のEVモデルの販売不振を受け、より競争力のある車種を開発する必要がある。
- 特に、低価格帯のEV市場に対応するモデルの投入がカギとなる。
- グローバル市場でのブランド強化
- 日産は「技術の日産」としてのブランド価値を再確立することが重要。
- 競争力のある新技術を導入し、消費者の関心を引きつける必要がある。
- 経営のスリム化とスピード感のある意思決定
- 役員数の削減や組織改革を進め、迅速な経営判断を可能にする体制を構築。
- 人員削減に伴う労働環境の変化を管理し、従業員のモチベーションを維持する。
まとめ 新経営陣の決定が日産の未来を左右する
3月11日の取締役会で決定される新たな経営体制が、今後の日産の行方を大きく左右します。
内田社長の退任により、新たなリーダーシップのもとで経営改革が進むことになりますが、単なる人事の入れ替えだけではなく、明確な成長戦略と実行力が求められます。
今後、日産がどのような形で競争力を取り戻し、グローバル市場でのシェアを回復していくのか、その動向に注目が集まります。
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