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リライブシャツ自主回収の全貌とは?令和の虎発の注目商品に何が起きたのか徹底解説

リライブシャツとは?注目された理由

リライブシャツは、株式会社りらいぶが開発した機能性ウェアで、主に血行促進や身体のパフォーマンス向上を目的として設計された商品です。
着るだけで身体が楽になる、疲労感が軽減されるといった実感を得る利用者も多く、SNSや口コミを通じて注目を集めてきました。

特に話題となったのが、2021年2月に放送されたYouTube番組「令和の虎」への出演です。
代表の佐々木貴史氏が登場し、実演を交えて商品の魅力を熱弁したことで大きなインパクトを残しました。
番組内でのプレゼンテーションでは、リライブシャツがいかに日常生活の中で役立つか、そして高齢者からアスリートまで幅広い層に適応するかが紹介され、多くの視聴者に強い印象を与えました。

その後、著名人の起用によるテレビCMや店舗展開など、マーケティング戦略が強化され、一般市場でも一気に知名度が拡大しました。
特にタレントの出川哲朗さんが出演した広告は、親しみやすさと信頼感を同時に与える効果があり、商品への関心を一層高める結果となりました。

このように、リライブシャツはメディア露出と体験型マーケティングを組み合わせることで、機能性ウェア市場においてユニークなポジションを確立しました。
健康志向の高まりと相まって、投資家や消費者の注目を集め続けていた中で、今回の自主回収に関する発表が行われたのです。

自主回収の発表内容と対象製品の詳細

2025年11月5日、株式会社りらいぶは公式に「リライブシャツα」「リライブスパッツα」の自主回収を発表しました。
回収の対象となる製品は、2024年2月から2025年8月18日までに販売されたもので、合計で約48万着にのぼります。

この発表は、厚生労働省の指摘を受けたものであり、製品の性能が一般医療機器としての定義に適合していなかったことが主な理由です。
具体的には、同社が医療機器として届け出ていた「リライブシャツα」および「リライブスパッツα」が、規定されている「衣類全体で遠赤外線をふく射する」条件を満たしておらず、実際にはプリント加工部分のみが遠赤外線を放出していたという点が問題とされました。

株式会社りらいぶは、医療機器としての定義に対する認識が不足していたとコメントしており、現時点では製品そのものの安全性に問題はないと明言しています。

回収対象の製品は以下の通りです。

  • リライブシャツα(製造番号:304B3X10013000001〜304B3X10013000002)
  • リライブスパッツα(2024年2月〜2025年8月18日に販売された製品)

なお、リライブウェアブランドの中でも、これらの医療機器指定製品以外の商品は回収対象には含まれていません。
例えば、一般向けのTシャツやインナー類などは引き続き使用しても問題ないとされています。

このように、今回の自主回収は一部製品に限定された対応であり、対象外の商品については通常どおりの利用が可能です。
誤解を避けるためにも、対象製品の詳細確認が重要となります。


なぜ医療機器として不適合だったのか

今回の自主回収の根本的な理由は、「医療機器としての定義に適合していなかったこと」です。
リライブシャツαおよびリライブスパッツαは、当初「家庭用遠赤外線血行促進用衣」として一般医療機器の分類で届け出がなされていましたが、厚生労働省の判断により、その分類に該当しないことが明らかになりました。

厚生労働省が定めるこのカテゴリでは、製品全体から遠赤外線がふく射されることが求められます。
これは、衣類のすべての部位において遠赤外線が放出され、身体全体に均一な効果をもたらすことが前提となっているためです。

しかし、リライブシャツαおよびスパッツαの構造上の特性として、遠赤外線を放出していたのは一部のプリント加工された箇所に限定されていました。
つまり、衣類全体としての放射機能は持っていなかったことになります。
この点が医療機器の基準に合致していなかったとされ、結果として回収の判断が下されました。

この不適合は、企業側の意図的な虚偽申告ではなく、「定義に対する認識の甘さ」が原因とされており、株式会社りらいぶ自身もその点を認めています。
企業としての誠実な対応が今後の信頼回復において重要になる局面です。

なお、この技術的な定義の誤解によるものであり、実際の着用によって健康被害が生じるという報告は現在のところありません。
したがって、機能の一部に誤認はあったものの、安全性についての懸念は不要とされています。

安全性と他製品への影響について

今回の自主回収に関して最も多く寄せられている疑問のひとつが、「健康への影響はあるのか?」という点です。
これについて、株式会社りらいぶは明確に「安全性に問題はない」と発表しています。

リライブシャツαおよびリライブスパッツαは、遠赤外線による血行促進機能をうたっていたものの、実際にはプリント加工された一部の範囲でしか効果を発揮していませんでした。
これは医療機器としての定義に適合しなかったというだけであり、着用者の健康に悪影響を及ぼす成分や構造が含まれていたわけではありません。

つまり、製品の品質や素材自体には問題はなく、今回の回収はあくまでも「表示された効果が医療機器としての定義を満たしていなかったこと」に起因するものです。
これにより、消費者が誤った認識で購入していた可能性はあるものの、使用による健康被害の報告は確認されていません。

また、回収の対象となるのは「リライブシャツα」および「リライブスパッツα」のみであり、それ以外のリライブウェアブランド製品は対象外です。
たとえば、一般用のTシャツやインナー、アクセサリーなどは今後も安心して使用できます。

このように、対象製品以外のアイテムに影響はなく、ブランド全体が問題視されているわけではないという点を正しく理解することが重要です。
不安を感じている方も、まずは製品の製造番号や購入時期を確認し、回収対象かどうかを冷静に判断することをおすすめします。


返金手続きの方法と問い合わせ先

リライブシャツαおよびリライブスパッツαの自主回収に際して、株式会社りらいぶは対象製品を購入した方への返金対応を実施しています。
返金金額は、1着あたり税込15,000円です。

対象となるのは、2024年2月から2025年8月18日までの間に購入された「リライブシャツα」および「リライブスパッツα」です。
購入ルートはECサイト(公式・各種モール)やイベント販売を含んでおり、店頭での購入者にも対応しています。

返金を希望する場合は、以下の手順で申請を行います。

  1. 専用サイトにアクセス
     下記のサポートページより返金申請フォームにアクセスしてください。
     https://shinken.biz/lp/alfa_support_202511/
  2. 製品情報と購入証明の入力
     対象製品の写真、購入日時、注文番号などを入力します。オンライン購入者はメール確認画面の添付が有効です。
  3. 返送手続き
     対象製品は着払いで指定住所に返送します。返送先や梱包方法の詳細はフォーム完了後に表示されます。
  4. 返金
     確認が取れ次第、順次指定口座へ15,000円が振り込まれます。処理には1〜2週間程度かかる場合があります。

万が一、申請方法に不明点がある場合は、以下の窓口に問い合わせが可能です。

返金手続きは早めに行うことが推奨されます。
期間終了や書類不備による受付不可のケースも想定されるため、対象製品をお持ちの方は速やかに対応するようにしてください。

今後の企業対応と信頼回復の展望

株式会社りらいぶは、今回の自主回収を重く受け止め、再発防止策と信頼回復に向けた具体的な取り組みを開始しています。
企業側は「医療機器の定義に対する理解不足があった」と明確に認めた上で、社内の品質管理体制と法令理解を抜本的に見直す方針を示しています。

まず、医療機器に該当する製品の開発・届け出においては、専門チームの強化および外部監修の導入が進められています。
これにより、定義の誤認や機能表示の不備といったリスクを未然に防ぐ仕組みの構築が期待されています。

また、消費者との信頼関係を回復するために、継続的な情報開示とユーザーサポートの強化も図られています。
自主回収の専用サイトやコールセンターの設置にとどまらず、今後はFAQや動画によるサポートコンテンツの充実も計画されています。

加えて、企業としての社会的信頼を再構築するため、品質保証基準の明文化と第三者評価の導入も視野に入れていることが明らかになっています。
これにより、製品に対する透明性と安全性の信頼性が高まると同時に、顧客満足度の維持にもつながるでしょう。

リライブブランドはこれまで、多くの消費者の支持を受けて成長してきました。
今回の問題を単なる一時的なトラブルとせず、長期的な成長のきっかけとするかどうかは、今後の対応次第です。
今こそ、誠実な姿勢と改善への本気度が問われている局面だといえます。

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