メルカリモバイルとは?サービス概要と提供開始の背景

2025年3月、フリマアプリの大手「メルカリ」は、新たな挑戦としてモバイル通信サービス「メルカリモバイル」をスタートさせました。
このサービスは、メルカリアプリ上で契約から支払いまで完結できる格安SIM(MVNO)として注目を集めています。
さらに、通信データ(ギガ)を個人間で売買できるという、日本初の画期的な機能も備えており、大きな話題となっています。
フリマアプリ最大手のメルカリが通信業界に参入した理由
なぜメルカリが通信業界に進出したのでしょうか。
その背景には、ユーザーの日常生活の中で「通信」というインフラに密接に関わる機会を創出し、メルカリ経済圏を拡張したいという狙いがあります。
現在、スマホを活用したライフスタイルが主流となりつつある中で、通信費の節約や利便性向上に対するニーズはますます高まっています。
メルカリはそのニーズに応える形で、「通信の無駄をなくす」という発想から、新しいサービスモデルを提示しました。
特に格安SIM市場が飽和しつつある今、大手が撤退したり、統合が進む中で、メルカリのような強いブランドが参入することは“異色”でありながらも、確かなインパクトを持って市場に登場したのです。
メルカリモバイルの最大の特徴「ギガの売り買い」とは?
メルカリモバイルには、他の格安SIMとは一線を画す特徴があります。
それが、使い切れなかった通信データ(ギガ)を他のユーザーに売ることができる機能です。
例えば、20GBプランを契約していて毎月5GB余っているとします。
従来であれば、その余剰分は消えてしまいますが、メルカリモバイルなら出品することで1GBあたり200〜500円で販売することが可能です。
一方、データが足りない人はそのギガを購入することで通信量を補うことができます。
このように、データ通信を“商品”として流通させる仕組みは国内初。フリマアプリのDNAを通信分野にまで持ち込んだ、まさにメルカリらしいアプローチです。
すべてアプリで完結する“スマホ時代の通信契約”
メルカリモバイルの契約や管理は、すべてメルカリアプリ内で完結します。
申し込みや本人確認、プラン変更、通信量の確認、さらにはギガの売買まですべてアプリひとつで完了できるため、非常にシンプルです。
また、eSIM(イーシム)対応端末であれば最短即日で利用開始できることも大きな魅力です。
物理SIMを郵送で受け取る必要がなく、スマホに直接SIM情報をダウンロードすることで通信が可能になります。
次章では、メルカリモバイルの料金プランと通信品質について詳しく解説していきます。
料金プランと通信品質:メルカリモバイルは本当にお得か?

新サービスにおいて最も気になるのが「料金」と「通信品質」です。こ
こでは、メルカリモバイルの具体的な料金体系や通信の安定性について、既存のMVNOサービスと比較しながら詳しく見ていきましょう。
料金プランの特徴:1GBから20GBまで柔軟に選べる
メルカリモバイルでは、2025年4月時点で以下のようなプランが用意されています:
プラン | 月額料金(税込) | 備考 |
---|---|---|
1GB | 590円 | 最小プラン、ライトユーザー向け |
5GB | 1,200円 | 通常利用者向け |
10GB | 1,700円 | SNSや動画視聴が多めの方向け |
20GB | 2,980円 | ヘビーユーザー向け |
この料金設定は、大手キャリアと比べて約半額以下であり、他の格安SIM業者とも競合できる価格帯です。
また、余ったデータを出品することで、実質的なコストをさらに抑えることが可能になります。
通信回線は「KDDI(au)」回線を使用
通信品質に関しては、メルカリモバイルはKDDI(au)回線を利用しています。
これは、UQモバイルやpovoと同じ通信基盤を持っており、通信エリアの広さと安定性は非常に高いとされています。
ただし、混雑時間帯(昼12時前後や夕方18時頃)にはMVNO特有の通信速度低下が起きる可能性がある点には注意が必要です。
これはメルカリモバイルに限らず、他の多くの格安SIMでも共通する課題です。
eSIM対応で即日開通も可能
前章でも少し触れましたが、メルカリモバイルはeSIMに対応しており、申し込み後すぐに開通が可能です。
eSIMとは、スマートフォンに内蔵された電子的なSIMで、物理カードの差し替えが不要なため、非常にスムーズな導入が可能です。
特に、iPhoneユーザーなどeSIM対応端末を使っている方にとっては、「今日申し込んで、今日から使える」という利便性の高さは大きなメリットになります。
他社との料金比較
以下は、他の主要格安SIMとの比較です(2025年4月現在):
会社名 | 20GBプラン月額(税込) | 備考 |
---|---|---|
メルカリモバイル | 2,980円 | ギガ出品で実質価格低下可能 |
IIJmio | 2,000円 | 安価だがデータ売買なし |
LINEMO | 2,728円 | ソフトバンク回線 |
mineo | 2,178円 | パケットシェアあり |
料金だけを見るとIIJmioなどの方が安価に見えますが、ギガ出品による収益化を考慮すると、メルカリモバイルの実質負担額はより低くなる可能性があります。
次章では、ユーザー間での「ギガ売買」機能の仕組みと実際の使い方について詳しく解説していきます。
ギガの売買という新体験:メルカリモバイルならではの仕組み

メルカリモバイル最大の特徴は、余った通信データ(ギガ)を他のユーザーに出品・販売できる仕組みにあります。
これはこれまでの通信業界ではほとんど例がなく、まさに「メルカリらしい発想」と言えるでしょう。
この章では、その仕組みと実際の使い方、利用者にとってのメリット・注意点を解説します。
ギガを「出品」するとはどういうことか?
たとえば、月10GBのプランに加入していて、月末時点で3GB余っていたとします。
従来のキャリアや格安SIMでは、これらの未使用データは翌月に繰り越されたり、消滅するケースが一般的です。
しかしメルカリモバイルでは、この3GBをメルカリのフリマアプリ上で「出品」することが可能です。
他のメルカリモバイルユーザーがそれを購入し、自分のプランに上乗せすることができるという仕組みです。
価格設定と販売収益
ギガを出品する際、販売価格はメルカリモバイルが自動で決定します。
2025年4月時点の参考価格として、1GBあたり200円程度が相場のようです。
つまり、3GB出品すれば約600円分の売上が見込めます。
この売上は、通常のメルカリ同様に「売上金」としてアカウントに蓄積され、次回の通信費支払いに充当したり、他の商品購入に使うことができます。
購入側にとってのメリット
一方で、ギガを「購入」するユーザーにとっても大きなメリットがあります。
通常のプラン追加よりも低価格でギガを補充できることに加え、必要な分だけ気軽に買える柔軟性があります。
たとえば、旅行中に一時的に多くのギガが必要になった場合や、月末に少しだけ足りないときなど、ピンポイントでのギガ補充に便利です。
利用の流れ
ギガ売買の基本的な流れは以下の通りです:
- 月末時点で余ったギガがある場合、アプリで「ギガ出品」を選択。
- 自動で販売価格が設定され、出品。
- 他のユーザーが購入すると、自動でギガが引き渡される。
- 売上はアカウントに付与。
購入の場合も、欲しいギガ数を選び、出品リストから選ぶだけという直感的なUI(ユーザーインターフェース)が特徴です。
セキュリティと透明性への配慮
通信データというデリケートな資産を扱うため、メルカリモバイルでは出品履歴や販売実績が管理され、問題があればすぐにサポートを受けられる体制が整っています。
また、不正利用を防ぐために、購入可能なギガ数には一定の上限も設けられています。
次章では、実際にこのサービスを使ったユーザーの体験談や口コミをもとに、メルカリモバイルの実力を検証していきます。
実際どうなの?ユーザー体験から見るメリットと課題

新しい通信サービスが登場するとき、もっとも気になるのは「実際に使ってみた人の感想」です。
メルカリモバイルも例外ではなく、SNSや口コミサイトにはすでに多くのレビューが投稿されています。
この章では、ユーザーの体験談をもとに、メルカリモバイルのリアルなメリットと課題点を掘り下げていきます。
実際に利用した人の声
ポジティブな評価
- 「家族で余ったギガを売って節約できた」
→ 一人では余らせがちなデータ容量を家族間でうまく出品・購入し合うことで、実質的な通信費の削減に成功しているという声が多数見られました。 - 「フリマ感覚で楽しい」
→ メルカリアプリに慣れているユーザーにとっては、ギガを出品するという新体験が直感的で面白いという感想も。
ギガが「資産」として活用できる点が好評です。 - 「無駄がなくなった」
→ 余ったギガが無駄にならない仕組みが、サステナブルな印象を与えているという声もあります。
環境意識の高いユーザーにとっては魅力的なサービスのようです。
ネガティブな意見・課題
- 「出品ができるのは特定の時間帯だけだった」
→ ギガの出品は月末の限られたタイミングのみ可能という仕様が、やや不便だという声も。
リアルタイムで自由に売買できない点は、今後の改善ポイントと言えるでしょう。 - 「通信速度は他のMVNOと同じくらい」
→ 通信品質については「ドコモ回線で安定しているが、昼休みや夕方はやや遅い」という口コミが多く、格安SIM特有の混雑時間の速度低下は避けられないようです。 - 「ギガの販売価格が思ったより安い」
→ 売却できる金額が思っていたよりも低く、「期待したほどの利益にはならなかった」という意見も一部で見られました。
転売目的には向かないという指摘もあります。
メルカリならではの安心感
一方で、ほとんどのユーザーが共通して述べているのが、「メルカリの仕組みを使っている安心感」。
フリマでの売買に慣れているユーザーが多く、トラブル時のサポートやUIの使いやすさに対しては高評価が寄せられています。
また、売上金がそのまま通信費に使えるという仕組みも、他サービスにはない魅力として挙げられています。
次章では、こうした評価を踏まえたうえで、メルカリモバイルが通信業界にもたらすインパクトや、今後の展望について考察していきます。
通信業界のゲームチェンジャーとなるか?今後の展望と影響

メルカリモバイルは、単なる「新しい格安SIMサービス」の枠を超え、通信業界全体の構造に揺さぶりをかける可能性を秘めたプロジェクトです。
本章では、このサービスが与える影響や、今後の展開について掘り下げていきます。
通信サービスの「モノ化」が進む?
従来の通信プランは、「契約者の使用量に応じて月額を支払う」という定額制が主流でした。
しかし、メルカリモバイルはこれを「ギガを個人が所有・売買できる資産」として扱うことで、通信サービスを“フリマ的モノ”に変えました。
この考え方は、通信そのものの意味を再定義するインパクトを持ちます。
- ギガ=消耗品から、再流通可能な資源へ
- 余剰ギガのシェアリング=分散型の通信経済の始まり
- 料金体系の柔軟性=価格競争の促進
これにより、大手キャリアが長年築いてきた「通信はサブスクリプション型サービス」という常識に挑戦状を叩きつけた形となっています。
業界他社へのプレッシャー
この新しいモデルが成功すれば、他のMVNOや大手キャリアも類似の仕組みを導入せざるを得ない状況が訪れるかもしれません。
特に以下のような領域で競争が激化することが予想されます。
- 通信データの再流通マーケットの整備
- 料金設計の多様化と柔軟性の向上
- ユーザーエンゲージメントの再構築
すでに一部のMVNOでは、未使用ギガの繰り越しや、ギフト機能の強化といった動きが出てきており、メルカリモバイルの登場は確実に業界のトレンドを変えつつあると言えるでしょう。
今後の進化の可能性
今後、メルカリモバイルには以下のような進化が期待されます。
- リアルタイムでのギガ売買機能の導入
→ 月末だけでなく、日常的にギガを売り買いできるようになると、利用価値がさらに高まります。 - 法人・団体向けプランの展開
→ 学校や企業が一括してギガを購入・管理し、必要に応じて個人に配分する仕組みなども実現可能。 - 他メルカリサービスとの連携強化
→ 例えば、出品時に「この商品を買うとギガ1GB付き!」などの販促が行えるようになるかもしれません。 - メルカリ経済圏の拡大
→ メルカリポイントや売上金、そして通信までを一気通貫で管理する、“ライフインフラ”としての地位が確立される可能性もあります。
まとめ:メルカリモバイルが描く新しい通信のかたち

メルカリモバイルの登場は、単なる格安SIMのリリースという枠を大きく超えています。
それは、通信データを「モノ」として再定義し、再流通・再活用の場を提供するという、これまでにないユニークなアプローチだからです。
このサービスの画期的な点は以下の通りです。
- ギガを売買できるという新たな経済圏の創出
- メルカリポイントや売上金との連動による支払いの自由度
- ユーザーが自分の通信を主体的にコントロールできる仕組み
- 未使用ギガのムダをなくすサステナブルな発想
こうした特徴は、メルカリという巨大なマーケットプレイスと、利用者数の多さを武器に、通信の民主化を促す可能性を秘めています。
一方で、課題も見逃せません。
- サポート体制がどこまで対応できるか
- 大容量利用者には向かない可能性
- 法制度や通信インフラの変化にどう対応していくか
これらを克服できるかどうかが、今後の普及と発展の鍵を握るでしょう。
とはいえ、既存の常識に風穴を開けたメルカリモバイルの取り組みは、今後のMVNO市場、さらには大手キャリアにも少なからぬ影響を与えることは間違いありません。
ギガも「出品」する時代が、もうそこまで来ているのです。
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