副業

メルカリで古物商許可は必要?不要なケース・必要なケース・取得の流れを徹底解説

はじめに|「メルカリで古物商って必要なの?」という疑問に答えます

フリマアプリ「メルカリ」は、不要になったものを気軽に売ったり、掘り出し物を見つけたりできる便利なプラットフォームです。
しかし、メルカリで本格的に出品をしようとすると、「古物商許可って必要なの?」「副業として売るなら取らないといけないの?」といった疑問が生まれてきます。

実際のところ、「不用品を処分するだけなら古物商は不要」という話はよく聞きますが、一歩踏み込んで「仕入れて販売する」「何度も転売する」といった行為を始めると、古物営業法(こぶつえいぎょうほう)に抵触する可能性があるのです。

古物商許可とは、主に中古品を取り扱う営業を行う際に必要な許可で、都道府県公安委員会からの認可を受ける必要があります。
許可なしで古物営業を行った場合には、罰則や行政処分の対象となることもあるため注意が必要です。

このように、「知らなかった」では済まされない古物商の知識は、メルカリを安全かつ継続的に活用する上でとても大切です。
本記事では、以下のような内容をわかりやすく解説していきます。

  • 古物商許可が「必要」か「不要」かの判断基準
  • 許可が必要となるケースの具体例
  • 無許可営業のリスクと実際の摘発例
  • 古物商許可の取得方法と手続きの流れ
  • 取得するメリットとデメリット
  • フリマアプリごとの対応の違い
  • よくある質問への回答

初心者の方でも安心して読めるよう、難しい法律用語もかみ砕いて解説していきます。
副業としてメルカリを活用したい方、あるいは今後出品を本格化させたいと考えている方にとって、実用的なガイドとなる内容です。

「あとで困るより、今きちんと理解しておく」ことが、安心して長くメルカリを使い続けるカギになります。
ぜひ最後までご覧いただき、ご自身の活動スタイルに合った判断をしてみてください。


メルカリで古物商許可が「不要」なケース

「メルカリで出品するなら、必ず古物商許可が必要なの?」と不安になる方も多いですが、実はすべての出品に許可が必要というわけではありません。
法律的に許可が「不要」とされているケースを知っておくことで、安心してメルカリを始めることができます。

ここでは、古物商許可が不要とされる代表的なパターンを、具体例を交えて解説します。

家庭内の不用品を処分するだけなら許可は不要

もっとも基本的なポイントは、自分の家にある不要品を処分するだけであれば、古物商許可は必要ないということです。
これは「営業」ではなく、「個人の生活に基づく処分」と見なされるためです。

具体例:

  • サイズが合わなくなった服を売る
  • 使わなくなったスマートフォンや家電を出品する
  • 読み終えた本や見飽きたDVDを販売する
  • 趣味で集めていたコレクションを手放す

このような出品は、営利目的とは見なされず、「私的な処分」の範囲として古物営業法の適用対象外とされます。

一度きりの出品も許可不要

「一度だけ商品を売る」「臨時的に数点だけ売る」といった行為も、通常は古物営業に該当しないため、許可は不要です。
ただし、これが定期的に繰り返される場合には、営利性があると判断される可能性があるため注意が必要です。

プレゼントや景品の転売もOK(ただし注意あり)

自分が誰かからもらった商品を出品する行為も、仕入れ行為に該当しない限り古物商は不要です。
ただし、もらった商品を転売することを前提に受け取っていたり、頻繁にプレゼント品を転売していたりする場合は、営利目的と判断される可能性があります。

子ども用品や日用品の買い替えによる出品も対象外

育児用品や生活家電など、ライフステージの変化によって不要になるものを売る場合も、生活に密着した処分行為とされ、古物商許可は必要ありません。

「不要」の目安はあくまで“個人利用の範囲内”

古物商許可が不要なラインは、「営利性がないかどうか」「繰り返し行われていないか」「仕入れていないか」が重要な判断基準です。

メルカリを“お片付けアプリ”として使っている分には、まず問題ありません。安心して出品しましょう。

まとめ:不要品の処分であれば安心して出品してOK

古物商許可はあくまで「営業」として中古品を扱う際に必要となるものです。
家庭の不用品や一度きりの出品など、「生活の延長線上」で行う販売行為であれば、許可は不要です。
まずは自分がどのスタイルで出品しているのかを見直してみると、必要かどうかが自然と見えてきます。


古物商許可が「必要」になるケースとは?

メルカリでの出品において、古物商許可が不要なケースがある一方で、一定の条件を満たす場合には古物商許可が「必須」になります。
このラインを知らずに出品を続けてしまうと、知らぬ間に法律違反となってしまう可能性もあるため注意が必要です。

この章では、古物商許可が必要となる典型的なパターンと、その理由をわかりやすく解説します。

繰り返し中古品を仕入れて販売している場合

最も明確なケースは、中古品を仕入れて利益目的で販売する行為です。
これは完全に「営業行為」と見なされるため、古物営業法の適用対象となります。

具体例:

  • リサイクルショップやオークションで商品を安く仕入れ、メルカリで高く売る
  • フリマやバザーで購入した中古品を、利益目的で転売する

このようなケースでは、営利目的が明確な「古物営業」にあたるため、古物商許可が必要です。

一度購入した商品を何度も転売している場合

例えば「安く仕入れて、高く売る」というサイクルを複数回繰り返していると、それは個人の処分の範囲を超えた「営業」と判断されます。たとえ最初は不要品だったとしても、販売の習慣性や反復性があると許可対象になります。

修理・リメイクして販売する行為

中古の家電や家具、古着などを仕入れて修理・リメイクし、再販する行為も古物営業に該当します。
手を加えることで商品価値を高めて売る場合、仕入れて販売している点に変わりはないため、やはり古物商許可が必要です。

例:

  • 中古のゲーム機を修理して売る
  • ヴィンテージ古着をリメイクして販売する
  • ジャンク品を組み合わせて新たな商品として出品する

新品でも「一度他人の手に渡った物」は古物扱い

意外と知られていないのが、中古品とは“使用済み品”だけでなく、“一度でも流通した品物”を含むという点です。

たとえ未開封であっても、店舗や個人から仕入れた新品を転売する場合、その商品は「古物」に分類されます。
そのため、新品=古物商不要とは限らないのです。

法的根拠|なぜ許可が必要なのか?

古物営業法では、盗品の流通を防ぎ、犯罪を未然に防ぐことを目的に「古物営業には許可が必要」と定められています。
無許可で営業を行うと、3年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される可能性があります。

つまり、仕入れて売る=古物商許可が必要な業務とみなされるのは、「誰がどこから仕入れ、どこへ売ったか」という流れを追跡できるようにするためなのです。

まとめ:営利目的の反復的な販売は必ず許可を確認

メルカリで本格的に副業・転売を行う場合には、必ず「自分の行為が古物営業に該当するか」を確認する必要があります。
目安としては、「仕入れて売っているか」「何度も販売しているか」「利益を得ているか」という点です。

これらに該当するようであれば、古物商許可の取得を前向きに検討することをおすすめします。


メルカリShopsでは古物商許可が必要なこともある

メルカリの中には、通常のフリマ形式とは別に「メルカリShops(メルカリショップス)」という機能があります。
これは、個人でもネットショップのように商品を販売できる仕組みで、副業や小規模事業として活用している人も増えています。

しかし、メルカリShopsを利用して中古品を販売する場合には、古物商許可が必要になるケースがあることを理解しておく必要があります。

メルカリShopsは「営業」と見なされやすい

メルカリShopsは、通常のメルカリ出品とは異なり、在庫管理・ショップ名・販売ページを持ち、継続的に販売できるプラットフォームです。
そのため、個人であっても「業として販売している」と判断されやすくなります。

つまり、趣味の延長ではなく、“事業”としての販売行為と見なされやすいのです。

中古品を扱うなら古物商許可が必要になることも

メルカリShopsで扱う商品が中古品(=一度人の手に渡ったもの)である場合は、古物営業法の対象となる可能性が高くなります。

具体例:

  • 古着・中古家電を仕入れて販売する
  • フリマやネットで購入した商品を自店で再販する
  • ジャンク品を修理して販売する

これらは、営利目的で反復継続的に中古品を扱う行為=古物営業となり、古物商許可が必要です。

新品販売でも注意が必要なケース

「新品だから古物商は不要」と考える方も多いですが、仕入れた商品が一度流通経路に乗っていれば、それは“古物”と見なされることがあります。
たとえば、リサイクルショップで仕入れた未使用品や、オークションサイトで落札した未開封商品なども、古物に該当する可能性があるのです。

メルカリShops運営側のガイドラインも確認を

メルカリ公式は、Shops利用者向けに「中古品を販売する場合は、古物商許可が必要な場合があります」という旨を明記しています。
メルカリ側が許可の確認を行うことはないものの、ユーザー自身の責任で法令遵守が求められる点には注意が必要です。

メルカリShopsを使うなら“本格出店”の心構えを

メルカリShopsは、簡単に始められる一方で「商売」としての性質が強く、販売内容や方法によっては法律の範囲に大きく関わります。
自分のショップがどんな商品を扱い、どのような取引を行っているのかを一度見直してみましょう。

まとめ:メルカリShopsでは「販売形態」と「扱う商品」に要注意

メルカリShopsを使って中古品を販売する場合、古物商許可が必要となるケースは十分にあり得ます。
「中古品を仕入れて売る」「継続的に中古品を出品している」などに当てはまる場合は、早めに許可取得を検討しましょう。
知らずに無許可営業となれば、後々のリスクも大きくなってしまいます。


無許可営業のリスク|罰則・行政指導の可能性

メルカリで仕入れ販売や転売を継続的に行う場合、本来であれば古物商許可を取得しなければなりません。
しかし、中には「バレなければ大丈夫」「個人だから関係ない」と考えて無許可で営業を続けてしまう人もいます。

しかし、それは非常に危険な行為です。古物商許可が必要な取引を無許可で行うことは「無許可営業」となり、法律違反に該当します。

この章では、古物商許可を取らずに営業を行った場合のリスクや、実際の罰則・行政指導の内容について詳しく解説します。

無許可営業は「古物営業法違反」

古物営業法第3条には、「古物営業を営もうとする者は、都道府県公安委員会の許可を受けなければならない」と明記されています。
この規定に違反して営業を行った場合、「無許可営業」として処罰の対象となります。

実際の罰則内容

無許可営業が発覚した場合、以下のような刑事罰が科される可能性があります。

  • 3年以下の懲役
  • または100万円以下の罰金
  • またはその両方

さらに、犯罪歴として記録に残る可能性があるため、今後の就職やローン審査などに影響が及ぶこともあります。

行政からの指導・警察の調査対象になることも

「警察は個人の出品なんて見ていないでしょ?」と思う方もいるかもしれませんが、実際にはメルカリやフリマアプリの情報は警察の目にも届いています。

特に以下のような場合は注意が必要です:

  • 高額商品を大量に出品している
  • 他人のアカウントを使って取引を行っている
  • 古物商許可が必要な取引を継続的にしている

過去には、ネットオークションやフリマアプリを通じて無許可で古物営業を行っていた個人が、警察に摘発された事例も複数存在しています。

アカウント停止や退会措置のリスクも

メルカリ側でも、利用規約に反する行為として無許可営業が確認された場合には、アカウントの停止や利用制限の対象になる可能性があります。
特にメルカリShopsでは、取引の履歴や商品カテゴリから判断されやすく、注意が必要です。

無許可営業の判断基準は「回数」や「意図」にもよる

「1回だけ売ったからアウト」ということではありません。
法律の運用においては、営業性(反復性・継続性・営利性)が重視されます。

たとえば、

  • 定期的に仕入れて販売している
  • 利益を目的に販売している
  • 販売件数が多い

といった要素があれば、個人でも「営業」と見なされる可能性が高くなります。

まとめ:知らなかったでは済まされない重大なリスク

古物商許可が必要な取引を無許可で続けていると、刑事罰・行政指導・メルカリのアカウント停止といった深刻なリスクに直面します。
最悪の場合、前科がつくこともあり得るため、「個人だから大丈夫」と軽く考えないことが重要です。

安全に、長くメルカリで取引を続けるためには、法律の範囲内で行動することが何よりのリスク回避策になります。


古物商許可の取得手続きと流れ

メルカリで中古品を仕入れて販売したり、継続的に転売ビジネスを行いたいと考えている方にとって、古物商許可の取得は避けて通れないステップです。

この章では、古物商許可を取得するための流れを、初心者でもわかりやすくステップ形式でご紹介します。
図解を交えながら、申請から取得までの具体的な方法を詳しく解説します。

Step1|申請先は「警察署(生活安全課)」

古物商許可の申請は、営業所の所在地を管轄する警察署の生活安全課で行います。
申請者本人が警察署に出向いて手続きを行う必要があります。

Step2|必要書類を準備する

古物商の申請には、以下の書類が必要です。
書類の不備があると申請が受理されないので、事前に揃えておきましょう。

【個人で申請する場合】

  • 古物商許可申請書(所定の様式)
  • 略歴書(過去5年の職歴など)
  • 誓約書(反社会的勢力でないことの確認)
  • 住民票(本籍地記載のもの・マイナンバーなし)
  • 身分証明書(本籍地の市区町村で取得するもの)
  • 営業所の使用権限を証明する書類(賃貸契約書など)
  • 管理者選任届(申請者が管理者の場合も提出)

※法人で申請する場合は、登記簿謄本や役員全員の住民票なども必要です。

Step3|申請手数料を納付

申請時には19,000円(税込)の手数料が必要です。
これは申請時に現金で支払うケースが多く、クレジットカードやキャッシュレス決済には対応していない警察署もあるため、現金を用意しておきましょう。

Step4|審査・確認期間(通常40日以内)

申請が受理されると、警察による審査が始まります。
この期間は通常30日〜40日程度。内容に問題がなければ、無事に許可証が交付されます。

審査では、反社会的勢力に該当しないか、営業所が適切か、過去に犯罪歴がないかなどがチェックされます。

Step5|古物商許可証の受け取り

審査が完了すると、古物商許可証が交付されます。
これを持って初めて「古物営業者」として正式に活動できるようになります。

許可証は紙媒体で交付され、番号が付されます。
許可証番号は、フリマアプリのプロフィールやネットショップ上に掲示することが求められる場合もあります。

Step6|標識の掲示と帳簿の管理

古物商として営業する場合は、「古物商標識(看板)」を営業所に掲示する義務があります。
オンラインのみで販売する場合も、プロフィールや販売ページに許可番号を記載することが求められるケースがあります。

また、取引の記録(帳簿)を保管する義務も発生します。
氏名、品目、日付、金額などをしっかり記録し、帳簿は3年間以上保管しなければなりません。

古物商許可取得の流れ

① 警察署に相談  
  ↓  
② 必要書類を用意  
  ↓  
③ 手数料(19,000円)を支払って申請  
  ↓  
④ 約30~40日の審査期間  
  ↓  
⑤ 許可証の受け取り  
  ↓  
⑥ 営業スタート(標識掲示&帳簿管理)

まとめ:古物商許可は「一度取れば一生モノ」

古物商許可の取得には少し手間がかかりますが、一度取得すれば原則として有効期限はなく、全国で活動が可能になります(営業所を変える場合などは別途手続きあり)。

副業や事業としてメルカリを本格的に活用したいと考えている方は、リスクを回避し、安心してビジネスを展開するための“身分証明”として取得を検討する価値が十分にあります。


古物商許可を取るべきか?判断のポイント

「メルカリで少し稼ぎたいけど、古物商許可って本当に必要?」「取った方がいいのはわかるけど、まだ早いかも…」
このように、古物商許可の取得について迷っている方も多いと思います。

実際のところ、許可の必要性は出品のスタイルや目的によって異なります。
この章では、許可を取るべきかどうか判断するための基準を整理し、それぞれのケースに合った考え方をお伝えします。

判断ポイント① 販売の頻度と規模

まず最も重要なのが、どれだけ頻繁に出品・販売しているかです。
以下のような状況に当てはまる場合は、古物営業と見なされる可能性が高くなります。

  • 月に数回以上、継続的に販売している
  • 在庫として商品を保管している
  • 売れるたびに補充している

一方で、「たまたま家にあった不用品を数点売っただけ」という場合は、許可の必要はありません。

判断ポイント② 仕入れ行為の有無

商品をどこから入手しているかも大きな判断材料です。

  • フリマやオークションで仕入れて売っている
  • リサイクルショップで商品を安く仕入れて販売している
  • 知人から譲り受けた物を定期的に出品している

このように「販売目的で商品を入手している」場合は、営利性があると判断され、古物商許可が必要になります。

判断ポイント③ 利益を目的にしているか

「処分」ではなく「利益を出すことが目的」となると、法律上は“営業”と判断されやすくなります。

  • 利益率を意識して価格設定している
  • 原価を上回る価格での販売を目指している
  • 売上管理や仕入れリストをつけている

このような取り組みをしている方は、すでに“ビジネス的な出品者”の状態に近づいていると言えるでしょう。

許可を取るメリット

  • 安心して継続的に販売ができる
  • 取引先(仕入れ先)や購入者からの信頼度がアップ
  • 法的トラブルのリスクを回避できる
  • メルカリShopsや他の販路にも広げやすい

許可を取るデメリット(というより注意点)

  • 取得には手間と費用(19,000円)がかかる
  • 帳簿管理や標識の掲示義務が発生する
  • 営業所の住所や申請内容の変更時には追加手続きが必要

ただし、これらの“デメリット”はルールを守ってビジネスをするために必要な要素とも言えます。

こんな方は取得を検討しましょう

  • 転売を副業として継続していきたい人
  • 商品の仕入れを行っている人
  • メルカリShopsや複数のフリマアプリを併用している人
  • 中古品販売でしっかり利益を出したい人

これらに該当する場合は、早めに古物商許可を取得しておくことで、安心して販路を広げられます。

まとめ:「副業化」したら取得が目安

「ちょっとしたお小遣い稼ぎ」から「しっかりした副業・事業」へと意識が変わってきたら、古物商許可を取得するタイミングです。
判断のポイントは、“継続性・仕入れ・営利性”の3つ

これらに当てはまるなら、リスク回避と信用構築のためにも、ぜひ取得を検討してみましょう。


古物商許可なしでできる副業の範囲|趣味出品との違いを知ろう

「副業としてメルカリを使ってみたいけど、古物商許可が必要になるのはちょっとハードルが高い…」
そう感じる方は多いと思います。しかし、実は一定の範囲内であれば、古物商許可なしでも副業的な出品は可能です。

この章では、「どこまでがセーフなのか?」「どこからがアウトなのか?」をはっきりと分け、趣味の延長としての出品と、営業と見なされる販売行為の違いを明確に解説します。

趣味出品の特徴|許可不要でできる副業

趣味の延長で行うような出品は、営利目的の営業とは異なり、古物商許可がなくても合法的に行えます。

こんな出品はOK:

  • 使わなくなった私物を売る(服、家電、本、雑貨など)
  • 自作のハンドメイド作品を販売する(新品)
  • 趣味で集めていたものを整理のために売る
  • 一度きりの販売、または不定期な販売

このように「生活に基づく処分」「趣味の延長線上の販売」であれば、営利性がないと判断され、許可は不要です。

営業とみなされる行為|許可が必要になる副業

一方で、明確に利益を目的とした反復的な取引は、古物営業と判断されやすく、古物商許可が必要です。

許可が必要な出品例:

  • 中古品を仕入れて継続的に販売している
  • 売上や在庫管理を行い、計画的に販売している
  • 商品を選別して、相場を見て価格設定している
  • アカウントを複数使い分けて販売をしている

このような活動は、たとえ個人であっても立派な商行為とされ、法律上は「古物営業」に該当する可能性が高くなります。

セーフとアウトのボーダーライン

行為内容古物商許可の必要性
自宅の不用品を売る不要
一点ものの趣味出品(ハンドメイドなど)不要
中古品をフリマやネットで仕入れて売る必要
毎月コンスタントに中古品を販売必要
売るために仕入れを繰り返している必要

判断の基準は、「営利目的」かつ「反復・継続性があるか」という2つの軸です。

「副業初心者」にありがちなグレーゾーン

副業初心者の方が陥りがちなのが、「最初は趣味出品のつもりだったけど、だんだん規模が大きくなってきた」というパターンです。

たとえば、

  • メルカリで売れたことをきっかけに、利益目的で仕入れを始めた
  • 評価が増えて、在庫を増やして販売ペースも上がった
  • ラクマやPayPayフリマにも同じ商品を同時出品している

このような状況になったら、早めに古物商許可を取っておくことで、後々のリスクを防ぐことができます。

まとめ:趣味出品は自由、副業化するなら要注意

古物商許可がなくても、メルカリで副収入を得ることは可能です。
ただし、趣味の延長で行う出品と、副業・ビジネスとして行う出品では、法律上の扱いが異なります。

まずは「自分の出品スタイルはどちらに近いか?」を見極め、副業化の兆しが見えてきたら、トラブルを避けるためにも古物商許可の取得を検討することをおすすめします。


フリマアプリ別|古物商許可の必要性の違い(メルカリ/ラクマ/PayPayフリマ)

フリマアプリを使って副業や物販を始めたいと考えたとき、多くの人が「メルカリ」だけでなく、「ラクマ」や「PayPayフリマ」なども併用するようになります。
しかし、それぞれのフリマアプリによって、古物商許可に対する考え方や対応方針に微妙な違いがあるのをご存知でしょうか?

この章では、主要3大フリマアプリにおける古物商許可の必要性について、それぞれの特徴と合わせて解説します。

メルカリ|最も利用者が多く、注目度も高い

特徴:

  • 利用者数が圧倒的に多く、取引件数も多い
  • メルカリShopsでは「中古品販売時に古物商許可が必要な場合がある」と公式に明記
  • 一般出品では特に許可の確認を求められることは少ないが、営利性が高い場合は注意

ポイント:

通常のメルカリ出品では古物商許可の有無を問われることはありませんが、仕入れや継続的な転売を行うと法的に営業と判断される可能性が高くなります。
特にメルカリShopsで中古品を扱う場合は、許可取得がほぼ必須と考えておくのが無難です。

ラクマ(楽天グループ)|出品審査が比較的緩やか

特徴:

  • 個人間のやり取りが中心で、規模はメルカリよりやや小さい
  • 明確に古物商許可を求めるルールはないが、楽天の信頼性の高さから安全性は重視される傾向

ポイント:

ラクマでは出品時に古物商許可証の提示は基本的に求められませんが、大量出品や事業的なアカウント活動がある場合、運営側から注意・確認が入ることがあります。
メルカリほど表立って規制は強くありませんが、法的には当然同じ扱いになるため、内容次第では許可が必要です。

PayPayフリマ(Yahoo!グループ)|個人向けに最適化された設計

特徴:

  • 出品者の本人確認が比較的厳格
  • ヤフオク!と連携しているため、ヤフオクと同等レベルの規制が及ぶ可能性もあり
  • シンプルな取引設計で初心者も参入しやすい

ポイント:

PayPayフリマ自体は、個人出品に特化しているため、通常の私物処分で古物商許可を求められることはありません。
ただし、ヤフオクと連携した出品や仕入れ品の販売が確認された場合には、規約違反・法令違反として対応されることもあります。

3つのフリマアプリ比較表

アプリ名許可確認の厳しさ中古品販売への対応Shops・プロ機能の有無
メルカリ中程度(Shopsでは厳格)要確認メルカリShopsあり
ラクマやや緩い自己判断の余地が大きい無し(個人間中心)
PayPayフリマ中程度ヤフオクとの連携で要注意無し(ヤフオクが該当)

違いはあっても「法的ルールは同じ」

ここで重要なのは、どのフリマアプリを使っていても、古物営業法のルール自体は変わらないということです。
つまり、「メルカリだからダメで、ラクマならOK」ということはなく、営利性や販売スタイルによって、法的に許可が必要かどうかが決まります。

まとめ:アプリごとの違いはあるが、最終判断は自分のスタイル次第

フリマアプリごとに運営の対応やルールの明示度には違いがありますが、仕入れ・転売などの行為があれば古物商許可が必要になるのは共通です。
複数アプリでの販売を考えている方ほど、早めに許可を取得しておくことで、安心して長く活動を続けられるでしょう。


メルカリで無在庫販売は違法?古物商との関係と注意点

「無在庫販売」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
これは、在庫を持たずに注文を受けてから商品を仕入れ、発送する販売手法です。
ECの世界では一部で行われている手法ですが、メルカリなどのフリマアプリでは重大なリスクを伴います。

この章では、無在庫販売がなぜ問題なのか、古物商許可との関係や違法性、そして実際に起こり得るトラブルについて詳しく解説します。

無在庫販売とは?

無在庫販売とは、商品をあらかじめ自分で仕入れて在庫として保有せず、購入が確定した後に他所から仕入れて発送する販売方法です。

一見すると効率が良いように思えますが、実際には以下のような問題点を抱えています。

メルカリで無在庫販売は規約違反

メルカリの利用規約では、手元にない商品を出品することは禁止されています。
つまり、購入された時点で商品が出品者の手元に存在しない無在庫販売は、明確な規約違反です。

出品ページには以下のような表記がNGとされています:

  • 「取り寄せになります」
  • 「注文後に発送手配します」
  • 「発送までお時間をいただく場合があります」

これらはすべて、無在庫での販売を行っている証拠と見なされ、アカウント停止や出品削除の対象となります。

古物商許可があっても無在庫販売はNG

ここで勘違いされやすいのが、「古物商許可を取っていれば無在庫販売もOKになるのでは?」という点です。

結論から言えば、古物商許可があってもメルカリでは無在庫販売は禁止です。
理由はシンプルで、メルカリのプラットフォーム自体が“即時発送できる在庫を持つ個人間取引”を前提としているからです。

古物商許可はあくまで中古品の取扱いや仕入れ販売を合法化するためのものであり、アプリの規約に優先されるものではありません。

実際に起こるトラブル事例

無在庫販売による主なトラブルには以下のようなものがあります:

  • 注文後に仕入れ先で在庫切れ → キャンセルが発生し、悪い評価がつく
  • 発送が遅れてトラブルになる
  • 商品が想定と違う品質だった → クレーム・返品対応が発生
  • 複数の注文をさばけずアカウント停止になる

特に、メルカリは発送期限が短いため、仕入れのタイミングによっては期限内発送が困難となり、出品者にとって非常にリスクの高い取引となります。

無在庫転売が摘発されることも

過去には、無在庫で商品を繰り返し転売していた出品者が、古物営業法違反や不正競争防止法違反で摘発された事例も報じられています。
特に中古品や偽ブランド品を無在庫で扱う行為は、ダブルで違法となる可能性があるため、絶対に避けるべきです。

まとめ:無在庫販売は“禁止”と認識しよう

メルカリにおいて無在庫販売は規約違反であり、古物商許可があっても許されない行為です。
副業や物販ビジネスとしてメルカリを活用する場合は、在庫をきちんと管理し、ルールに則って取引を行うことが何よりも重要です。

短期的な効率よりも、長期的に信頼されるアカウント運営を目指すことが、成功への近道となります。


古物商許可を取るとできること/できないこと【出品者の権利と制限】

古物商許可は、メルカリで本格的に中古品の販売を行う際には非常に重要な資格です。
しかし、いざ取得した後には「何ができて、何ができないのか?」という疑問が出てくる方も多いのではないでしょうか?

この章では、古物商許可を取得することで可能になる行為や、その反面で生じる義務や制限事項について、出品者目線で具体的に解説していきます。

古物商許可を取るとできること

1. 中古品の仕入れ販売が合法的にできる

古物商許可を持っていれば、リサイクルショップ・オークション・フリマアプリなどから商品を仕入れて販売することが合法になります。
仕入れ先が企業・個人問わず、中古品の取引が堂々とできるのは大きなメリットです。

2. 業者間取引が可能になる

古物市場(業者専用の中古品オークション)に参加できるようになり、一般の人がアクセスできない仕入れルートが開けます。
これにより、より高品質で安価な商品を手に入れるチャンスが広がります。

3. ビジネスとしての信頼性が向上する

メルカリShopsやSNS販売など、複数の販売チャネルで活動する際に「古物商許可取得済」と明記できることで、購入者からの信頼感を得やすくなります。

古物商許可があっても「できない」こと・守るべきルール

1. 無在庫販売は禁止(前章で解説)

在庫を持たずに出品・販売する無在庫販売は、古物商許可の有無に関わらずメルカリなどの規約で禁止されています。
許可があるからといって無制限に何でもできるわけではありません。

2. 古物台帳(帳簿)をつける義務がある

古物商は取引ごとに「いつ・誰から・何を・いくらで仕入れ、誰に売ったか」を記録する義務があります。
これは「古物台帳(こぶつだいちょう)」と呼ばれ、取引の履歴を3年間以上保管することが法的に定められています。

3. 標識(プレート)の掲示が義務づけられる

自宅や事務所で古物営業を行う場合は、公安委員会が定める様式の標識(プレート)を掲示しなければなりません。
また、メルカリShopsやネットショップでは、プロフィール欄に許可番号と公安委員会名を記載することが求められる場合があります。

4. 許可証の内容に変更があれば届出が必要

引っ越しや氏名の変更など、申請時と内容が異なる状態になった場合には、速やかに変更届を提出しなければなりません。
これを怠ると、行政指導の対象になる可能性もあります。

できること・できないことを比較表でチェック

項目古物商許可を持つとできる制限・義務
中古品の仕入れ販売○(合法に可能)記録(帳簿)が必須
業者オークション参加登録手続きが必要
メルカリでの信頼性UP○(ショップ運営にも有利)プロフィールに許可番号の明記
無在庫転売×(規約違反)禁止対象行為
台帳記録・標識掲示-義務あり・怠ると罰則も

まとめ:古物商許可は「自由と責任の証明書」

古物商許可を取ることで、中古品を自由に仕入れて販売する権利を得られますが、同時に法的な義務と社会的責任も発生します。

出品者として安心して活動するためにも、「できること」だけでなく「守るべきこと」も理解し、適切な管理体制を整えておきましょう。
これが、長期的に信頼される販売者になるための第一歩です。


よくある質問|メルカリ×古物商に関する疑問を解決

古物商許可とメルカリに関する情報を調べていると、「これはどうなんだろう?」と悩んでしまうようなグレーな疑問がたくさん出てくるかと思います。
この章では、多くのユーザーが感じる代表的な疑問について、Q&A形式でわかりやすく解説します。

Q1. 新品でも古物商許可が必要になることはありますか?

A. はい、あります。
新品であっても、一度他人の手に渡った時点で「古物」と見なされる場合があります。
たとえばリサイクルショップや個人から仕入れた未開封品は「古物」に該当するため、仕入れて販売する行為には古物商許可が必要です。

Q2. 一回だけ仕入れて売っただけでも古物商が必要?

A. 基本的には不要ですが、要注意です。
法律上は「反復・継続・営利目的」が揃っていれば古物商許可が必要とされます。
一度だけの販売であっても、将来的に繰り返す意思や計画性があると判断されれば、営業行為と見なされる可能性があります。

Q3. 家族や知人の名義で許可を取ってもいいの?

A. 原則NGです。
古物商許可は営業者本人に対して発行されるものであり、本人が事業責任者であることが前提です。
たとえ家族であっても、実際の運営者が別人であれば「名義貸し」と見なされ、違法となる恐れがあります。

Q4. ハンドメイド品や自作の商品は古物になりますか?

A. なりません。
自分で作ったもの(アクセサリー、アート、手芸作品など)は「新品」かつ「自作品」として扱われ、古物商許可は不要です。
ただし、古着をリメイクして販売するようなケースでは、元の素材が中古品である場合、古物商の対象になる可能性があります。

Q5. 許可を持っていることは購入者に見せる必要がありますか?

A. 状況によっては必要です。
特にメルカリShopsやネットショップなどで継続的に販売を行っている場合は、プロフィール欄やショップページに許可番号と管轄公安委員会名を記載することが推奨されます。
一般のメルカリ出品ではそこまで求められませんが、信頼性を高めるためにも記載しておくと安心です。

Q6. 許可を持っていてもアカウントが停止されることはありますか?

A. はい、あります。
古物商許可があっても、メルカリの利用規約に反する行為(無在庫販売、偽物販売など)を行えば、アカウントの停止や出品制限を受ける可能性があります。
プラットフォームのルールと法律は別物であることを理解し、両方を守ることが大切です。

Q7. 古物商許可の取得費用と維持費用は?

A. 初期費用は19,000円、維持費は基本的に不要です。
一度取得すれば原則として更新不要で、定期的な費用は発生しません。
ただし、住所変更や名義変更などがあった場合は、その都度変更届を出す必要があります。

Q8. 古物商の取得はどのくらいで完了しますか?

A. 通常は30〜40日程度です。
警察署に申請してから審査・確認を経て、許可証が交付されるまでにはおおよそ1ヶ月から1ヶ月半程度かかります。
余裕を持ってスケジュールを組むことをおすすめします。

まとめ:疑問は「迷ったら調べる」「悩んだら相談する」

古物商とメルカリに関する疑問は、一見すると難しく感じますが、一つ一つ解消していけば確実に安全な取引ができるようになります。
判断が難しい場合は、警察署や行政書士など専門家に相談することも選択肢の一つです。

「知らなかった」では済まされない時代だからこそ、正しい情報をもとに、安全・安心な取引を目指しましょう。


まとめ|知らなかったでは済まされない。安心してメルカリを使うために

メルカリと古物商の関係を徹底解説

メルカリをはじめとするフリマアプリは、個人でも簡単に商品を販売できる便利なサービスです。
しかし、その手軽さの裏には、「法律に触れるリスク」や「規約違反によるアカウント停止」といった、見落とされがちな落とし穴が存在します。

特に「古物商許可」に関しては、「自分には関係ない」と思っていた人ほど、気づかぬうちに違反してしまっているケースも少なくありません。

法律とルールを正しく理解することが“安全な副業”の第一歩

副業や物販をするうえで、「稼げるかどうか」と同じくらい重要なのが、合法的に、そしてルールに沿って活動しているかどうかです。
どんなに売上が上がっても、後になってアカウント停止や罰則を受けるようでは意味がありません。

だからこそ、「知らなかった」では済まされない古物営業法について、あらかじめ学んでおくことが“リスクゼロの副業”への近道なのです。

この記事で得られたことをもう一度整理

✅ 古物商許可が「不要」な出品スタイルとは?
✅ 仕入れ・転売を行うなら許可が必要になる理由
✅ 無許可営業のリスクと実際の罰則内容
✅ 許可の取得方法と手続きの流れ
✅ 趣味の出品と副業の境界線
✅ アプリごとのルールの違いと注意点
✅ 無在庫販売の危険性と規約違反リスク
✅ 許可取得後の義務や制限事項の理解
✅ よくある疑問への具体的な回答

これらの情報を頭に入れておけば、これからのメルカリ活動に大きな安心感が生まれるはずです。

行動するかどうかが“分かれ道”

  • 今は不要品の出品だけだけど、いつか副業として本格化したい
  • 仕入れや転売にも挑戦してみたい
  • 長く安心してメルカリを使い続けたい

そんな想いがある方は、今のうちから古物商許可について知識を深め、必要なら行動に移すことが大切です。

許可取得は面倒なように見えて、実際には一度取ってしまえば一生使える強力な“商売の武器”になります。

最後に|「知らなかった」から「理解して選べる」自分に

フリマアプリの世界は自由で楽しく、可能性に満ちています。
ですがその自由さを守るためにも、私たち一人ひとりがルールを理解し、正しく使うことが求められます。

本記事があなたにとって、「古物商」という言葉のハードルを下げ、安心してメルカリを活用していくきっかけになれば幸いです。

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